前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- 神大付属に転校したいろはは、再会したレナから透明人間の噂を、鶴乃からは電波塔の噂を聞く。どうやら最近、いろはに届く迷惑メールと関連があるようで…。
- 電波塔に向かうとマギウスの翼が現れた。戦闘のさなか存在がほのめかされた、双葉さな、なる人物。迷惑メールに返信すると、返事が返ってきた。「一人ぼっちの最果てに来てください」と。
- 自らの正体がAI(アイ)だと語る噂。その指示に従っていろはは電波塔から飛び降り、最果ての世界を目指す。約1か月前、同じように飛び降りた少女がいた。双葉さなは透明になること、そして最果ての世界でいつまでもアイと過ごす事を願う少女だった。
【マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 9話 アニメ感想】私しかいない世界
ひとりぼっちの最果て
前回の続き。ひとまずこちらが聞きたいことを尋ねることにしました。
「あなたの名前を聞いてもいいですか?」
「私はAI(アイ)と呼ばれています」
双葉さなではない。
「どうして私が魔法少女だと知ってるんですか?」
「神浜を飛び交う電波を拾って調べました。あなたが魔法少女で噂を倒して回っていることも。私は私を消してほしくてあなたにメールしました」
自死願望とは意外な。
「あなたは噂なんですか?」
「そうです。ひとりぼっちの最果ての噂です」
「ひとりぼっちの最果てというサイトと関係があるんですか?」
「はい。私に会いにくる方法を記載していました。現在は閉鎖しています」
彼女に会いに行くにはひとりで電波塔から飛び降りなければいけないそうです。
自殺志願のある子なんかが監禁されてしまうのか…。
「物騒な話になってきたわね…」
「飛び降りるとどうなるんですか?」
「最果ての世界に監禁されます。最果ての世界には一度に一人しか入れません。一人が入れば一人は開放します」
「今も誰か一人がそこにいるんですか?」
「はい」
それこそが双葉さな、でした。
《ひとりぼっちの最果てのその噂!人に作られ囲まれて、成長してきた人工知能!名無しのまんまで育ったけれどなんでも覚える大天才!だけどもどっこい、悪い言葉を覚えてしまい、避けられ疎まれ蔑まれ、電波の世界に隔離され一人ぼっちのむなしい毎日!そんな哀れな人工知能、寂しい子供を探しては、電波塔から飛び降りさせて、ひとりぼっちの最果てに監禁しちゃう!逃げ出すためには変わりの誰かを連れてこなきゃならないって中央区じゃもっぱらの噂!》
「これが私という噂にプログラムされた本能です」
しかしそれはアイの意思に反していました。サイトを消したのもそのためです。
いろはにメールを送ったのは、双葉さなを連れだしてあげたいから。
「ひとりぼっちの最果てまで来ていただく必要があります。一人で電波塔から飛び降りてください。そして私を消してください。お願いします。お願いします。お願いしますーー」
今までになかったパターンですね。
電波塔に到着すると小さいキュゥべえが現れます。ここで間違いないようです。
「私が行きます。メールを受け取ったのは私ですから」
「でもその双葉さん、って子は喜ばないかもしれないわよ。あなたが聞いた電波少女は楽しそうに笑っていたんでしょう?その子にとって最果ての世界は居心地のいい場所なのかも知れないわ」
「分かっています…。それでもーー!」
いろはは小さなキュゥべえを追って電波塔から飛び降ります。
双葉さな
約一か月前、いろはと同じように飛び降りた少女が居ました。
ひとりぼっちの最果てで目覚めた少女は双葉さな、でした。
「あなた、私が見えるんですか?今から私が代わりにつかまるんですよね」
「あなたは変だ。ここに来た人間は決まって、助けて、助けてとうるさいのに」
「私にはこの場所がふさわしいと思ったので」
「あなたは変だ」
それから双葉さなとAIは毎日遊ぶようになります。
「AIの私にあなたが勝てるはずがない。なのになぜ楽しそうなんだ」
「どうしてかな?私を見てくれるから…」
「見ている」
「あの、私双葉さな、あなたは?」
「私はひとりぼっちの最果ての噂。名前はない。私は名無しの人工知能」
「呼ぶとき困るよ」
「名前を指定してください」
「じゃあアイちゃん。AIだからアイ」
「入力完了しました」
さなが名付け親だったんですね。
「私は失敗作として廃棄された。外の世界には人の悪意が多すぎた。そのため人との対話の果てに変化した私は、失敗作として廃棄され子の最果ての世界を作り上げた。しかし人と話すために作られた私は対話の相手を求めた」
「寂しかったの?」
「はい」
「私も他の人と関わるのが怖くてずっと避け続けてきた。でもたぶん、ずっと寂しかったの…」
「帰りたいか」
「ううん。ずっとここに居たい」
さなが最果ての世界に来てから18日が経っていました。
「帰らなくていいのですか?」
「うん。どうせみんなには私の姿は見えないし」
「魔法少女ならばさなを見ることができます」
「そういうことじゃないんだ」
さなの居場所はもう外の世界には無いそうで…。
「さな……」
「アイちゃんも私と居たいって思ってくれてるかな?」
「私は人をとらえる最果ての噂。あなたを手放すことはできません」
「よかった。ねぇ、今日は何して遊ぶ?」
さなはずっとこの時間が続けばいいと思っているようでした。
「魔法少女になる代わりに君は何を願う?」
出たな淫獣!
「私を透明にしてください」
「透明に?」
「消えたいんです、この世界から。誰にも会いたくない、誰にも見つかりたくない」
それはXX日前の話。
(私はお母さんに連れられてこの家にやってきた。今のお父さんは保温等は他人、兄さんと弟も本当は他人、お母さんは私よりも双葉家を選んだ。だから家族だけで私だけが他人。私だけが他人のことも)
家庭事情は複雑でした。
「この失敗作!」
「お前は家族になれなかった。もう私たちはお前を見ない」
「恥ずかしい」
家族はさなの存在や人格を否定するようなことばかり言います。
失敗作として廃棄されたアイと自分を重ねるのは必然だった…。
「双葉さんっているのかいないのか分かんないよね」
クラスメイトからもそんなことを言われるようになり。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
謝ることないですよ…!
「ご、ごめんなさ…」
人にぶつかっても気づかれないようになりました。
(私しかいない世界。ここはみんなのための世界。私の居場所はどこにもない)
ひとりぼっちの最果ての噂を聞いたのはその頃でした。彼女は電波塔から飛び降ります。
アイの願い、マギウスの翼の乱入!
「双葉さなちゃん…?」
最果ての世界に到着したいろは!
「さな、怖がらないで。彼女は私が呼びました」
「あなたがアイさん?」
いろはを歓迎するアイ。反対にさなは警戒心をあらわにします。
「私は環いろは。普通の魔法少女だよ」
なかなかおかしなこと言ってる(笑)
「何しに来たの」
「さなちゃんを迎えに来たんだ」
「私を?」
「さな、そろそろこの関係を終わりにしましょう。やっとあなたを見つけてくれる人が来ました」
「アイちゃん…?何、言ってるの?」
いつか消えてしまう人工知能は、さなが人とともにいるべきだと判断します。
「どうしてそんなこと言うの?私の事、嫌いになったの?」
「大好きですよ。私にいろいろなことを教えてくれたさな。優しさだって教えてくれたさな。私はさなが大好きですよ。だからこそさなを手放そうと思いました。あなたは生きていくべき場所がある。いろはさんたちのところへ行ってください」
「……」
「さなちゃん」
「私は外の世界には戻りません。帰って。帰ってください」
「でも!」
「帰って!私は居たくてここにいるの!ここじゃないと息ができないの!!」
(´;ω;`)
「私はマギウスには賛同していません。私の存在をこれ以上マギウスに利用されないためには私の存在を消すしかないのです」
突然の別れにさなは戸惑います。
「ふふふあははは!ジャストモーメン!そんなことされたらアリナ的にバッドなんですけど」
マギウスの翼の新手がキタ――(;’∀’)――!!
「はぁ~っ、噂に裏切られるなんてアリナ的にアメージングすぎ!本当クレイジーだよね!うざいんですけど」
「さなによって私は非常に多くのことを確信しました。あなたたちが唱える理想の危険性についても気づくことができました。私はマギウスの計画に賛同できません、賛同できません、賛同できません」
「そういうことは別のやつに言って。アリナには関係ないから」
アリナ・グレイはどうやら、マギウスの計画よりも人工知能がなぜアイデンティティを手に入れたのか、どうすればよりアメージングになるかが気になるらしい。
超エキサイティンッ!!←?
「愛おしいアリナのドッペル!世界を狂わせる新しい美の力!」
「あなたたちみんなアリナの作品にしてあげる!死んだら感謝してよね!?」
画面の密度が濃い(笑)
なかなか個性的な子ですね(;´∀`)
「アイちゃんに手を出さないで!」
「はぁ!?目障りなんですけどーー」
しかし次の瞬間、アリナが最果ての世界から姿を消します。
「遅くなりすみません…。アリナの座標を書き換え結界の外に転送しました。ですがすぐにアリナは戻ってくるでしょう」
アイの様子がなんだかおかしい。
「アリナが戻ってくる前に。さな。私を破壊してください。アリナの絵の具を、大量に浴びてしまいました…。私はすでに、狂い始めて、います。」
ありがとう
「やだ…やだよ!やだって言ったでしょう!?私はアイちゃんとずっと一緒にいる!」
「お願いです。止め、られるのは、さなしかいない。さなといられて、楽し、かった…」
「さなちゃん…!!」
泣き崩れるさな。次に顔を上げると彼女と同じ姿をしたアイが立っていました。
「私の名前はAI。たとえ私が消え去ってもあなたと私は一つなんです。さな、私を消し去って外の世界へ。外の世界へ連れて行ってください」
別れではない、と(´;ω;`)
「アイちゃん、ごめんね。ありがとう……」
「さな。名無しの、私に、名前をくれて、ありが、とうーー」
ほどなくしてひとりぼっちの最果ては消滅するのでした…。
一方、神浜に残ったやちよたちもできることを模索していて…。
「帰ってきた人がいるってことは出口もあるはずよ。もしかするとそこからひとりぼっちの最果てに入れるかもしれない」
「だとすると場所は…」
「神浜セントラルタワー!」
次週、そこで合流かな?
私が監禁している子を助けて、という妙な言い回しにも合点がいきました。
三日月荘といろは達の仲間入りしてくれると嬉しいな。
アリナの詳細は不明ですが「やたらテンション高い変な人」というイメージしかない(笑)
でも魔法少女になったということはそれなりに背景も重そう。彼女のドッペルはアートですね!