前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- モデルにとって何よりも必要なのは身長ではなくオーラ。千雪とかつての自分を重ねる心のマネージャーに、雫は「しばらくのあいだ黙って見ててあげてほしい」と言う。
- 育人は遠のアトリエで働き始める。心が2次予選を通過したことに喜ぶが、母親の容態が急変して…!?
- 母親の入院費を工面するため、遠のアトリエを辞めたいと申し出る育人に厳しい現実が突きつけられる。五十嵐は金を出す代わりに心にデザイナーを諦めさせるよう、取引を持ち掛けてきて…。デザイナーの夢を諦めざるを得ない窮地に立たされた彼を救ったのは、これまでに築いた人脈と、千雪に初めて作った「あの服」だった!
【ランウェイで笑って 8話 アニメ感想】デザイナーの器
苦難は続く
(悪くないわけなかったんだ。あんなに入退院を繰り返して。なんで大丈夫を鵜呑みにしてたんだよ…!?)
病院に駆け付けた育人。お母さんは緊急手術をすることに。
『大丈夫。あんたたちには私がいる』
父親が亡くなったとき、そう言ってくれたお母さんですが今度はお母さんが…。
『ごめんね。お父さんが残してくれたあんたたちへの貯金、お母さんが使うことになっちゃって。だけど母さんはポジティブを忘れない。ただね育人、育人がいなかったらって思うと今でもゾッとするの。育人、たくさん我慢してくれてありがとうね。ごめんね』
だからこそ育人がデザイナーになりたいといった時、あんなに喜んで応援してくれたんですね。
『このまま育人に我慢させっぱなしだったらいくらポジティブな私でも後悔しちゃうな。そうなるつもりは全くないけど、一応ね。私に何かあったらちょっとだけお金が入るようになってます。育人が半分使いなさい。自分のために』
母のベッドから見つかった手紙は遺書のようで。
(なんで勝手にいなくなるようなことを…!)
兄弟たちの前では見せない涙でした。
「結局育人から連絡無かったな~。きっと忙しいんだろうな。私も頑張らなきゃ!」
千雪はパリへ!
「手術は成功しました。術後の経過も良好です。ですが無理をしすぎるとまた体に支障をきたす可能性があります。本来ならもっと早く手術すべきだったんです。ただ本人がどうしても2か月待ってほしいと」
芸華祭の日がちょうど2か月後。
(僕のせいだ…)
「このまま順調に回復すれば1か月後には退院できるかと思います」
「ありがとうございます…」
「それで、数か月前からお母様に相談されていたんですが。退院時には医療費の滞納をまとめてお支払い頂くことになります」
貯金は底をついていました。
「来月までに46万円か。全然足りないや」
46万はキツイ(;´Д`)
「大丈夫。僕が何とかするから!」
何とかできるのか…?(´・ω・`;)
もうやめて!育人のライフはゼロよ!
「綾野さん、突然すいません。あの……」
遠のアトリエにやって来ました。
「二人とも、ちょっと外してもらっていいかな」
「なんでこんな奴のために」
「ごめんね」
「すいません…」
奏美と呼ばれた新キャラは遠をいろんな意味で尊敬している様子。
「仕事、やめさせてください!」
「どうして?僕は君の雇い主だ。理由を聞く権利くらいあるはずだけど」
かくかくしかじか。
「だからお金が必要でバイトをかけ持つためにやめたい、と」
「はい」
「なーんだ!心配して損した。それなら僕が力になれる。育人、僕のチームへようこそ!」
「え…?」
「正式に芸華祭のトップを目指す僕のブランドに!」
なんだか話が勝手に進んでいる。
「僕の話を聞いてましたか!?」
「聞いてたよ。一さんのところで働けないなら綾野遠スタジオで働けない、でしょ?そんなこだわり、検討する価値もないよねぇ。僕は育人の持っているパタンナーとしての素質を本当に高く評価しているんだよ!育人がいれば今回の芸華祭だって…」
「待ってください!僕も本選に出るんです!綾野さんのチームに入ったら…」
「は?何言ってるの?お金なくて四六時中バイトするんだよね。時間は?材料は?いつ作るの?どうやって作るの?24時間、頭も体もすべて作品に捧げてる人間の前であまりなめたこと言わないでよ」
遠の言うことは残酷ながらも事実でした。育人が置かれている状況。
お金が足りないことで夢を諦めざるを得ない人は山ほどいる…。
「あきらめたくないんです…睡眠時間削って古着ばらして、何とか形にして絶対本番に…」
「育人、育人にそこまでの才能はない」
「…!!」
「勘違いしないように事実を告げるけど、育人のデザイナーとしての才能は並みか並以下だよ。デザイナーになったところで食っていける器じゃない。これを機に諦めてパタンナーになったほうがいい。それとも一生極貧のまま生きて、またたくさんのものを諦めてデザイナーにしがみつく、そんな人生がお好み?育人、悪いことは言わない。僕のチームに入りなよ。そしたら育人の親御さんの入院費は僕が払うから。約束する。ね?」
悪魔か(´;言;`)
(なんなんだよ、なんなんだよ、なんなんだよ!?悔しい!僕はただ才能があるとか関係なくて好きな事をしたいだけなのに!!!)
帰り道、育人の心が爆発します。
「お金がないなんて、高校生の僕にどうしろってんだ!?好きで貧乏に生まれたわけじゃないのに!綾野さんみたいに何でも持ってる人が!好き勝手言うなよ!!!」
「――やっぱり。大学の近くで待っていたら会えると思ったんだ」
「あなたは…」
心のマネージャー・五十嵐さん!?
「お前、金に困っているんだろう?取引しないか」
「意味が分かりません」
「そんなはずはない。最近長谷川の様子がおかしいと思って調べていたらお前にたどり着いたんだからな。母親の状況は家計の状況、長谷川への影響力も調べている。金は入用だろう?この金で長谷川にデザイナーを諦めるよう説得してくれ」
差し出された茶封筒を、育人は叩き落とします。
「なんで…!みんなそうやって、僕の大事な者と大事な物を天秤にかけて奪おうとするんだ…!」
「無理するな。必要なんだろう?頑張りが必要な世界なら、なぜチビは良いモデルになれない?」
「……」
「お前の言葉なら長谷川も耳を貸す。この金があれば母親の治療費を出して文化祭の出し物の準備も存分にできるだろう。これは長谷川にとっても悪い話じゃない」
「そんな事!!」
「都村育人。お前が長谷川にこう言えば全員幸せだ。僕のショーにモデルとして出てください、って」
他人の夢を踏み台にして自分の夢を叶えろと。
「いつでも連絡してくれ。あんたたちのショー、楽しみにしてるよ」
どいつもこいつも悪魔だ!
救済
「先輩がカラメル?」
何を言ってるの心ちゃん!?(笑)
柳田「おかっぱが辞める」
心「何をですか」
柳田「ここを」
心「……嘘、ですよね。わけは!?」
柳田「知らん」
心「なんで…!先輩に電話…。(私で力になれるの?助けられてばかりなのに。あんなに強い先輩が辞めたがるってことは、それだけ大きな問題で…)」
柳田「仕事中だ。黙ってろ」
心(先輩…!)
彼女が折れそうになった時、いつも引き留めて支えて応援してくれた育人が…。
「親御さんの連絡先を教えてもらえませんか、なにか知ってるかもしれない」
「おいデカいの、話を聞いて…」
「黙ります!黙りますから…!」
「先輩をやめさせないであげてください!絶対に理由があるはずなんです!お願いします!!」
心ちゃん…(´;ω;`)
柳田さんは無言でペンを手に取りました。
彼も育人を逃すのは惜しい、と言うかそれ以上に大切な仲間だと思っているのかもしれません(願望)
やっぱりツンデレじゃないか!
(僕に残された時間は約2か月。可能な限りのあらゆる仕事をこなしてきて、ほのかも働いて、葵も家事を頑張ってくれている。家族総出で働いて生活費を抜いて、わずかな貯金。芸華祭まであと3週間…。デザインが思い浮かばない!)
『育人にそこまでの才能はない』
追い詰められる育人。遠の言葉が追い打ちをかけます。
葵「元気出していこうぜ。こういう時根詰めてもしんどいだけだぞー!こういう時は風呂でも入って…」
育人「うるさいな!!こっちは疲れてるんだ!静かにしろよ!」
妹の気遣いを受け入れる余裕もありませんでした。
「……最悪だ。ごめん……」
少し遅れて後悔と自己嫌悪が…。
「たった1mも歩かせてもらえないなんて」
同じころ、千雪もパリで全敗していました。
しんどい…。二人ともしんどい…。
(だめだ。心さんを巻き込むわけにはいかない。今は返信できない)
着信履歴がたくさん。
「服を作れてお金がもらえるだけ十分幸せじゃんか。パタンナーの何が不満なのさ!よし、綾野さんのとこ行ってちゃんと謝ってお礼言わないと!」
自分に言い聞かせているようでした。笑顔が痛々しいです。
しかし直後、とある人物から電話がかかってきます。
後日、育人が訪ねたのはミルネージュの藤戸社長の元でした。
「急に呼び出して悪いね。実は今日、千雪がパリから帰ってくるんだ。どこからも全く相手にされなくて、資金も底をついたらしい。千雪は都村君の話が多いんだ。きっと君の言葉なら元気が出る。励ましてくれたらうれしい」
こっちが励ましてほしいわ(´;言;`)
「今の僕にはとても…」
「少し場所を変えようか」
「…あの、僕、藤戸社長に謝らなくちゃならないことがあって」
「柳田君のところ、辞めた事?」
「すみません。せっかく紹介してもらったのに…」
「まぁ柳田君の事務所は人が辞めがちだったし」
「違います!柳田さんは何も悪くなくて!僕が…何も持ってないから……」
「私も都村君に謝らなくちゃいけないことがあってね。ずいぶん待たせてしまった。都村くん、詳細は聞いていないが、いまお金に困っているんだろう?柳田くんが伝えてくれたよ」
「なんで柳田さんが…」
「柳田君から伝言。長谷川に感謝しろ、って」
心が色々取り合ってくれていました。
「都村くん、私と初めて会った時のことを覚えてるかい?」
「はい…」
「あの時の約束、今果たさせてくれないか?」
「千雪に作った服のデザインを買い取らせてほしい」
千幸と出会って一番最初に作った服が!!
育人が純粋に自分の力で作り上げたもの…。育人が自分の才能で稼いだお金…。
「200万円用意してある」
「そんなにいただけません…!」
「トップデザイナーはウン千ウン億の世界だから十分正当な評価だよ」
「藤戸社長…。僕、ファッションデザイナーになれると思いますか…?」
「私からしたらならないほうが驚きだよ?」
それは遠と真逆の評価でした。
育人の目から涙がこぼれます…。
藤戸社長!あなたって人は!(´;ω;`)
「都村くん。千雪の事…よろしく頼んでもいいかな?」
そ、それってどういう意味ですか義父さん!?←
二人で
「千雪さん!あの…」
「僕のショーに出てくれませんか!」
五十嵐さんが提示したのはおそらく100万ほど。正当報酬が倍額の200万というのがまた良い…。悪魔の囁きに乗らず本当によかった。
育人はがむしゃらに頑張ってるのに次から次へと問題が増えて、だからこそ育人の叫びは辛かったです。
最後に育人の頑張りが報われ、希望が見えてきました!(´;ω;`)
心と柳田さんが居なかったらデザイナーの夢は絶たれていたかもしれませんね。柳田さんの仕事場にも復帰できるといいな。
特に藤戸親子との縁は大事だと改めて実感。
これまでにない底スタート地点で再会した育人と千雪。二人がそろった時の相乗効果は未知数です。
芸華祭ショー最終日に向けて準備開始だ!