前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- 母が一命をとりとめるも入院費の支払いに追われる育人。デザイナー関連の仕事を辞めざるを得なくなり、遠や五十嵐から浴びせられたのは容赦ない現実と金の誘惑だった。
- 窮地に立たされた育人に手を差し伸べたのは柳田と心、そして藤戸社長だった。千雪に作った服のデザインを200万で買い取ると申し出た藤戸社長は、パリで惨敗した傷心の千雪を育人に託す。
- 千雪と心は五十嵐を納得させるべく手を組むことに。育人のファッションショーを家族みんなで観に行きたい、そんな母の願いを知って気合を入れなおした育人は龍之介をスカウトするが…。
【ランウェイで笑って 9話 アニメ感想】好敵手(ライバル)
見返したい人
(藤戸千雪というモデルを必要としてくれる場所はない。現場も、実の父親も、憧れの人からだって一度見放された。それなのにどうして君はいつだって)
「千雪さん!」
(いてほしい時にそこに現れて…)
「僕のショーに出てくれませんか!」
(私はそんな君の言葉に救われちゃうんだ)
育人が居なかったら完全に折れていたかもしれない。
「ちょっと前に凄いモデルと会ったんだよ…」
心の事です。
「羨ましかった。なんかそれからずっと引きずっちゃって…」
「…」
「なに?」
「千雪さんの弱音、初めてかなって」
「もう言わない!」
「いや、変な意味じゃなくて!しおらしくて可愛い…」
「なんで!??」
この距離感好きです(笑)
「服のテーマは風にしようかなって」
「わ」から連想できるものなら何でもいいので。
「作る服は全部で10着か。私一人ってわけにもいかないでしょう?ほかのモデル、どうするの?」
「風ってコンセプトは千雪さんから連想したんですよ。台風の風は中心気圧の数字が小さいほど強く吹くらしいんです」
「小さいって私の身長!?」
「台風みたいに人の迷惑考えず突き進んだり、時には背中を押されたり、温かくて心地よかったり。ね?千雪さんっぽくないですか?」
褒めてるのか褒めてないのかどっちなんだ
「千雪さんがどうしたいかも僕は聞きたいです」
「モデルはトップクラスで揃えてちょうだい!ねじ伏せてやるから!」
やる気十分です。
「柳田さんとはどうなったの?」
「その…」
まだ連絡を取っていないらしい。こじれてるみたいですね。
「同僚の人のおかげでそんなでもないと思ってたんですけど…」
「その同僚の人ってどんな人?」
「服を作る仕事がしたいのに反対されてて、でもすごく努力して本選に出られるくらい成長したんですよ。それで今も頑張ってるはずなんですよ」
もう会ってるなんて思うはずもなく。
「私はさ、認めてもらうより見返したい人ならいるの。パパだったり雫さんっていう人だったり。育人にはそういう人居る?」
聞かれて、遠の顔がちらつきます。
「そうですね…」
「じゃあやってやろうよ!私たちで!」
「はい…!」
共闘!
「しゃきっとしろしゃきっと!」
「まだ心の準備が!!」
千雪に引きずられながら柳田のアトリエにやってきた育人ですが。
「先輩…と…」
出会ってしまった!
「心さん、いろいろ迷惑かけてごめんなさい!」
「育人、この人だよ。私が前に話した凄いモデル」
「え!?」
「ごめんね急に押しかけて。柳田さんいる?」
しかし柳田はちょうど留守にしており、心は今から撮影に出なければなりませんでした。
「出直そう育人」
「ごめんなさい。先輩、来てくれてうれしいです、あとで必ず電話しますね」
「……ごめん育人、あの子を追いかける」
「千雪さん!?」
「(ムカつくなぁ…。本気なら…)本気なら今抵抗しろーー!!」
タクシーに乗り込もうとしていた心は千雪の言葉に引き留められます。
隣には五十嵐の姿も…。
「少し話していってもいいですか?」
「どう抵抗しようと認めないぞ。お前の服飾の才能がモデルの素質に勝るはずがないからな」
「ならとりあえずさ、デザイナーも一回とことんやらせてあげれば?」
「黙れ底辺モデル」
なんだと!!(`・言・´)
「お前、そんなのとデザイナーごっこするのか。都村育人。その様子だと金は要らなくなったみたいだな。何、長谷川をモデル起用しないかと持ち掛けただけだ」
「!!」
「あんた!」
「今からでも遅くない。長谷川をモデルに使え。そこのチビはハンデにしかならない。全力でやれよ。親の病気を押してまで出たかったんだろう」
「頭きた…。そんなに才能才能うるさいならさ。その子に服飾の才能があればモデルを辞めても問題ないって事よね?ハンデの私を背負ってショーで結果を出せばそれは紛れもない天才よね。育人、良い?」
「!」
育人には千雪の考えていることが手に取るように分かっていました。
「はい」
千雪が心のショーに!?
「ありがとう育人、次はライバルだ!」
サブタイ回収!
「長谷川さんも良い?一緒に腹くくって」
「先輩、あの」
「…」
「!…それで、私を認めてくれますか?」
「下らんかけ事だ」
心がショーで優勝すればデザイナーの道を進む。結果を出せなければ大学を辞めてモデルの道を進む。
「見せてみろ、お前の覚悟を」
「分かりました」
それぞれの覚悟
「どうしよう~千雪さんに来てもらうはずだったから全然思いつかないや…」
放心状態ですが(笑)
モデルもどうするんでしょうか。いっそ育人が女装してショーに(rya
「負けてあげようとか変なこと考えてないよね?私は本気の育人と戦いたい。育人は私の中で一番のライバルだから遠慮しないで」
(遠慮なんかじゃないですよ。ぼくは最初から心さんに、千雪さんに、報われてほしいんです)
視聴者は育人も報われてほしいと思ってますよ。
「独立したかったらいつでもしていいんだよ?」
てっきり綾野麻衣が貸した課題かと思っていましたが遠の自己判断だったんですね。
「ありがとうばあさま。でもそういう訳にはいかないんだ。僕はどこまで行っても世界一のデザイナーの孫。半端なスキルで世に出てばあさまの顔に泥を塗るなんて僕が許せない」
「まだ世界一なんて言ってくれるのね」
「世界一だよ。僕はそれを超えたいんだ…」
祖母のやさしさに甘えず自分を律する遠。才能もあるけど、そんな彼だからこそ逸材と呼ばれるほどの人材になったのかもしれません。
「二度と入院なんかしないわ~」
育人母の経過も良好のようで。
(綾野さんに才能無い、って言われて悔しいって思った。デザインを買わせてほしい、の言葉にもっともっとデザイナーになりたいと思った。見返したい人居る?じゃあやってやろうよ、っていう問いかけにわくわくした。でもそのどれもが心さんの将来と天秤にかけるには軽すぎる。だって今は無事にショーに出られるだけでこんなにうれしい)
「ねぇ育人、家族みんなで育人の応援行くから」
母が死ぬまでにしたい事。そのひとつに”育人のファッションショーを観に行きたい”がありました。
「芸華祭…それまでに退院、できる?」
「お母さんなめないでよ!スキップで向かってやるんだから」
(あぁ、負けられないな。本気でやらなきゃ)
育人の何かが吹っ切れたようです。
決戦前夜!
「まずはテーマから洗いなおさないと…。ピンと来た!パンツスタイルをメインにしてメンズとウィメンズの調和をテーマにしよう!」
デザインは完成しましたが…。
「わ、もう芸華大に行く時間だ!モデルの要請用紙出さなきゃ!(なんか落ち着かないな。さっき一瞬顔がちらついたせいもあって…鉢合わせたらどうしよう…。ほらね!!)」
遠とばったり鉢合わせます。
「(どうしよう、一応心配してくれたわけで、お礼だけでも…)あの、綾野さん!」
「あぁごめんね、気づかなかったよ。どうかした?」
あからさまに冷たい。
「パタンナーにならない僕には興味ありませんか?」
「さぁ、どうだろうね」
「(ここ最近、綾野さんの顔が浮かぶ理由が分かった気がする。)僕は綾野さんにも勝つつもりでいますよ!」
「そう。頑張って」
宣戦布告!
「…おい。何見てる」
「あ、いや、えっと!」
龍之介は「遠のチームに入れてほしい」と頼み込むもあしらわれていました。
育人への勧誘パターンだと気づきませんでしたが、遠のチームに入るのがどれだけすごいことなのか分かる。
「僕のチーム入ります?」
「やかましいわ!!!誰がお前のチームなんか入るか!俺は俺よりうまくてムカつく奴にしかつかねぇ!そこで技術、センス、そいつの骨の髄までしゃぶりつくしてそんで次、ぶっ潰す!俺はお前に任されたつもりはクソほどもねぇ!」
「お願いします。力を貸してください」
「…しつこいな。なんでそこまで食い下がる?」
「ぶっ潰したい人がいるから」
「!」
育人のぶっ潰したい人が誰なのか、龍之介はもう気付いています。
手を貸してくれることになりました!
「今回、パンツスタイルに統一したんです。だからメンズ服を先行している龍之介さんに」
「一口にパンツって言ってもいろいろあるが、すべて元をたどればスラックス。センターにタックがあるのが特徴のスーツのパンツから来てる。近代メンズファッションの源流はすべてスーツだと言っていい」
まずはスラックスの作り方を教えてもらいました。
「どうしよう、デザイン全部直したい…。龍之介さん、僕とチームは組んでくれないんですよね?」
「…」
「なら一人で作るからデザインなんて要らないっか!」
「!?」
デザイン画を破ってしまった!
「ありがとうございました、龍之介さんの陰で男女の調和を面白く表現できそうです!ショーのテーマです!」
「それって綾野遠と同じじゃねぇか!」
「え!?」
「どうすんだ…」
「変えません!真っ向勝負です!」
度胸がある。自分を貫いた育人。
そして夏も終わりに差し掛かり、芸華祭は明日に迫ります。徹夜で衣装を仕上げる参加者たち。
(この締め切りに追われれる感じ、懐かしいな。照明も音響さんもフィッターさんも何とか手配できた。全部全部、柳田さんに教えてもらったことばっかだ…)
そういえばその後柳田さんとの関係はどうなったのか。
「よし、できた!」
育人を応援してたけど、その後の人生が賭かっているなら尚更、心たちにも負けてほしくないです!
育人と遠、同じテーマを選んだのは必然かもしれないと思ったり。
本当に正々堂々、真っ向勝負です!
龍之介の育人に対する見方も変わったように見えましたね。
いよいよ芸華祭開幕だ!!