前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- マインは本格的に絵本作りを開始!ギルやヴィルマ、トゥーリなどたくさんの人と力を合わせて、念願の聖典絵本を完成させた!絵本作りを通して新たな挑戦をし、自信を付けたヴィルマはトラウマを少しずつ克服していく。
- マインの知識に驚きを禁じ得ないフェルディナンド。知識をどこから得たのか?という問いに、マインは「ここではない、二度と行く事のできない夢のようなところ」と答えるのが精いっぱいだった。
- 何者かによって神殿の図書室が荒らされた!犯人に心当たりのあるマインは激怒するが、自分好みに本を整理する機会だと気持ちを切り替え、片付けに着手する。しかし楽しみにしていた魔術の本が見つからない。フェルディナンドによるとそれは貴族院を出た者しか読めないようで…。聖典絵本を手にしたベンノの商売魂にまたもや火が付く!
【本好きの下剋上 第二部 23話 アニメ感想】収穫祭のお留守番
怒りのマイン!
「いいか、収穫祭にはあれを出すな。分け前が減る!どうせ工房で儲けているのだ」
「平民のくせに生意気な。一度身の程を思い知らせてやりましょう」
神殿長たちがまた良からぬことを企んでいる。アレ、とは言わずもがなマインの事でしょう。
「図書室へ行くの久しぶりですねフラン!今日は思う存分、本を読みたいと思います!」
マインは意気揚々。途中、収穫祭へ向かう青色神官たちの馬車を目にします。
「平民はそんなことも知らないのか?」
先ほど、神殿長と一緒にいた青色神官が突っかかってきました。
マインはフランと共に跪きます。
「ふむ、自分の立場をわきまえているようだな。わざわざ手を回すこともなかったか」
子供相手に恥ずかしくないのかこのおじちゃんは!(;´Д`)
「同じ青の衣をつけていても私は平民。身分はあちらが上ですもの。これ位で面倒が避けられるなら良いではありませんか」
「お考えがあるのならば結構ですが、時には威厳を見せることも必要でございます」
「分かりました。それより早く図書室へ行きましょう!」
早く本が読みたいから面倒ごとを避けた。と言っても過言ではないような(笑)
「な、なにこれ――!?一体だれが…!」
本棚は空っぽ。本や資料が床に撒き散らされていました。
心当たりは…
『わざわざ手を回すこともなかったか』
「あの青色神官………!!!」
神官長「…なにかあったのか」
フラン「それが、図書室が荒らされておりました。マイン様が、犯人が分かった、と駆けだそうとなさったのでお連れしたのですが」
神官長「よろしい。英断だった」
マインは子犬のような唸り声をあげて怒っていました。可愛い(笑)
「マイン、隠し部屋に来なさい。――図書室の状況を説明しなさい」
かくかくしかじか。マインの怒りがビリビリと伝わってきます。
「間違いなく彼が犯人です!!」
「だとして、どうしようというのだ」
「私、ブラッディカーニバルを開催します」
悪マイン降臨!
「図書室を荒らすなんて明らかな宣戦布告!犯人は血祭だぁぁ!!!」
「やめておきなさい」
やめておきなさい(冷静)
「どうやら君は、良からぬことを考えているようだ。顔に出ている」
「チッ」
舌打ち(笑)
一転、笑顔
「今回収穫祭へ向かう青色神官たちは既に出発した。戻るのは10日ほど先になる。収穫祭では、各地の農村に赴き神事を行う。同時に税金と神への供物として収穫物を受け取るのだ。おそらく図書室を荒らしたのは、君を収穫祭に行かせないための、ただの嫌がらせであろう」
それだけの理由で、と益々許せない気持ちになるマイン。
「図書室の資料は入手した順に並んでいた。君が片付けるのは無理だ」
「でしたら私は自分のやり方で片付けます!――ん?」
自分で言って、自分の心に火が付きました。
「そうだ!!!この機会に資料を私のやり方で整理して、私の、私による、私のための図書室にしてしまえばいいんだ――!!そうだ、ここはひとつ日本十進分類法を参考に本たちを分類していく事にしよう!」
日本十進分類法?
「0.総記、1.哲学、2.歴史、3.社会科学、4.自然科学、5.技術、6.産業、7.芸術、8.言語、9.文学」
こんな分類法があるんですね。
マイン達も盛り上がってきました(笑)
「散らかった本に軽く目を通してまずはこの10項目に書類分け。それぞれに対応する棚に収めるところまでが第1段階、ここからさらに内容を精査してより細かく分類、精査していく事になるけど…」
第2次区分以降はこの世界に合わせて改造する必要がありそうです。
「それはつまり新たな分類法の想像!!アレ…なんだろう?私、何だか、司書っぽくなってきた――!!」
ここまで脳内で盛り上がってました(笑)
「図書室の事は私にお任せください!!」
いきなり機嫌がよくなったマインを不気味に思いながらも、フェルディナンドは片づけを任せます。
「これは私が持ち込んだ本の目録だ。必要であれば使いなさい」
「ありがとう存じます」
神官長の本もたくさんあるようで。
彼の正体が気になり始めるマイン。
デリア「こんなことをするなんて信じられませんわ!」
ギル「これはマイン様…すっげー怒るんだろうな…」
震えあがる灰色巫女たち。マインの性格を熟知しています(笑)
「今日は皆さまにここの片づけをお願い致します」
「!? マイン様、機嫌よさそうだな」
「図書室を好きに片づけられるようになったのです!これほど嬉しい事はありません!さぁ、みんなで片付けましょう!!」
温度差が凄いですけど(笑)
みんなの協力もあって図書室は綺麗に片付きました。
途中、本を読みこんでしまうのが片付けあるあるですね(笑)
「……」
「どうかされましたかマインさま」
「神官長の魔術の本が無いのです…!」
本棚を特別に一か所空けるほど楽しみにしていたのに。
「これならば私の部屋にあるので問題ない」
様子を見に来たフェルディナンドは言いました。
魔術の本が読みたい
神官長「それにしても図書室に無いとよく分かったな」
マイン「本を分類して片付けていたのですが、入れる予定の棚が空だったので…」
神官長「本を分類?」
マイン「はい!」
2人きりになると、マインは分類法について熱弁します。
「メルヴィル・デューイさんの作った、デューイ十進分類法をもとにした日本十進分類法というものがあるのですが!」
世界中の図書館分類に影響を与えた…
マイン「偉大な仕事をした人です!!」
神官長「……」
マイン「それで魔術の本を自然科学に分類するか、技術に分類するかで悩んでまして!」
神官長「…………」
「内容を読んでから決めたいのですが!ちなみに神官長ならばどのように分類しますか!?」
いぶかしむ神官長。
しかし、マインの熱に押されてつい話に乗ってしまいます。
「――ゴホンッ!魔術の分類については君が悩む必要はない。魔術の本を神殿の図書室に置くことはないからだ。魔術は貴族のみが扱うもの。青色神官が自由に見ていいものではない。青色神官は貴族の地を弾き魔力を持つものだ。貴族院を卒業しなければ貴族として認められない。貴族の子弟のための学校だ。魔力という巨大な力を振るうのだ。制御やいかに使うかを知らぬものは貴族の称号を与えられぬ。だから君にも魔術の本を見せるつもりは――」
「神”官”長”ぉ”!!見”せ”て”く”だ”さ”い”!お”願”い”し”ま”す”!」
「駄目と言ったら駄目だ」
駄々をこねたけど状況は変わらず(;´∀`)
本の今後と冬支度
今日はルッツとトゥーリが孤児院に来て、子供たちに製本を教えていました。
「針に触るのも初めてだからな。できるのは予定の半分くらいになりそうだ。じゃあこれ、お世話になった人に渡すぶん」
日を改めて、マインとルッツはベンノに絵本を渡しに行きます。
「皮じゃない表紙は珍しいな。これは花の透かしか?これは糸だけで止めてあるのか?のりは使ってないのか?」
興味津々のベンノはヴィルマの絵も絶賛します。
「よくやったな」
「はい!」
「で、この本はいくらで売るつもりなんだ?」
「え?売りませんよ。孤児院の教科書が無くなってしまうので…」
「これを売らないのか!?」
「お前は何を考えてるんだ!」
「ベンノさんこそ何を言ってるんですか!この本は子供たちの教科書にするんです!」
「売れそうなものは売れ!」
「嫌です!!」
このくだり毎回やってないですか?(笑)
「でも、神様の話ばかりってのも…」
「ルッツの言う通りだ!お客が読みたいと思う、売れる本は作らないのか?」
「もちろん大衆受けしそうな絵本も作るつもりです!文字だけの本も!」
しかし、効率よくたくさん本を作るには先に用意すべきものがあります。
ガリ版印刷の原紙。活版印刷の活字。
どちらもこの世界に無いもので、作るにはお金がかかる。
資金調達の為、トランプを販売することにしました。大人も遊べるし貴族受けがよさそう。
その後、コリンナのところで儀式用の衣装の仮縫いを終え、マインは帰宅。
家族団らんの中、話題は生まれてくる子供の事へ。
「男の子なら、家に仲間が出来たようでうれしいな。でも女の子なら可愛くてうれしい」
「私も!どっちでもかわいがるよ!」
「楽しみだな~」
「私、冬の間は家で母さんの手伝いいっぱいするね!」
冬になったらマインはずっと家に居られる。家族にとって嬉しい事でした。
「とんでもないことをしてくれるな」
絵本と印刷技術を目の当たりにしたフェルディナンド。
「マイン、君は何をするにも目立ちすぎる」
「気を付けているつもりなのですが」
「君は本に入れ込み過ぎだ」
「これからはもっと気を付けます。もう二度と図書室に嫌がらせされたくないので」
「馬鹿者!嫌がらせで済んでいるうちはいい…」
フェルディナンドはマインの身を案じていました。
嫌がらせがもっと悪質になれば、直接危害を加えられる可能性もある?
「それより問題は君の冬支度だ。冬には奉納式がある、奉納式は神殿にあるすべての神具に魔力を満たす儀式で、大量の魔力を要する。君は絶対に参加しなければならない。吹雪で神殿に来られないようでは困る。冬の間、神殿にこもる様に」
家族と過ごす時間を楽しみにしていたのに…(´;ω;`)
本の事で生き生きとする姿は本当に愛らしい。時折、周りが引くほど豹変するけどそれもまた面白い(笑)
今後の課題は活版印刷と、ジャンル拡大かな?
今回読めなかった魔術の本。これを読む為だけに貴族院へ行く可能性も…?いや、マインならやりかねないぞ!
せっかくの冬支度なのに家族と離れ離れになるなんて。今回ばかりは融通が利かなさそうですね(´TωT`)
どうやっても目立ちすぎてしまうマイン。フェルディナンドが危惧すような事にならなければいいのですが…。