前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- 仕事をめぐって家族と喧嘩したルッツが家出した。状況を打開したいマインは新官長の提案もあり、関係者たちの話し合いの場を設けることに。
- 話し合いの結果、ルッツと両親の誤解は解けた。養子縁組ではなく将来店を担うダプラとしてルッツとベンノは契約を結ぶ。
- 絵本を作るため絵が描けるヴィルマを側仕えにしたマイン。それと同時に貴族のたしなみを身に着けるべく、神官長の勧めで音楽に秀でたロジーナも側仕えに迎え入れた。しかし音楽の事ばかりで他の雑務をしようとしない彼女にデリア達の怒りが噴出。問題解決のため、マインはいろんな人に意見を聞いて回るのだが…。
【本好きの下剋上 第二部 21話 アニメ感想】新しい側仕え
絵本を作ろう!
「絵本とは何だ?」
「(これで3回目だよ。)絵本は絵がついた子供用の本です」
「本自体が高価なのに字も読めない子供のための本だと?一体何を考えている」
「私、姉になるのです!」
「マイン様の下にご兄弟が生まれるそうです。それで絵本を差し上げたいと」
「なるほど、理解した」
マインはお姉さんになります!おめでとうございます!
「ではヴィルマを私に下さい!」
「フラン」
「絵本作りには絵師が必要なので絵が描ける灰色巫女を傍仕えにしたく存じます」
翻訳機フラン(笑)
(本当は自分で描くつもりだったんだけど)
『お前は字はうまいが絵は下手だな…』
マインにもできないことはある。
フェルディナンド「神殿長がこのことを知ったらどう動くか。感情を隠すのが得意でない、などと言っていられない事は分かるであろう」
身内をことさら大事にするマインにとって、赤子は弱点になる。
「これを機に貴族らしい振る舞いと教養を身につけなさい。音楽だ。音楽は貴族のたしなみだからな。マイン、絵師を傍仕えにするなら音楽が得意なものもそば仕えとして召し上げなさい」
クリスティーネの傍仕えをしていたロジーナが望ましいとフランは助言します。
マインは先にヴィルマに声を掛けますが…。
「大変ありがたいお話ですが、あの子たちの世話をする者が私しかいないのです。孤児院にこのまま残りたく存じます」
断られてしまいました。
傍仕えは主の部屋に移るのが常識。どうすれば孤児院に残したままヴィルマを傍仕えにできるのか。
新官長に相談することにしたその話し合いの日。
「楽器がないとお断りしたら楽器がキタでござる」
「神官長はどうしてもマイン様に音楽を習わせたいのでしょう」
弦楽器のフェシュピールと、少し遅れてフェルディナンドがやって来ます。
「それで、ヴィルマを孤児院に残したまま傍仕えに召し上げたいという話だったな。ヴィルマが孤児院に留まるのなら尚更ロジーナを傍仕えにしなさい。楽器も用意した。これで問題なかろう」
「でも神殿の儀式に音楽は必要ありませんよね」
ここから例の盗聴防止魔術具で二人だけの話し合いが始まります。
「君は間違いなく将来的に貴族と関わることになる」
神官長の話によると、魔力を持つ貴族や身食いの結婚は魔力的に釣り合いが取れなければ子供が持てないそうです。
子供の魔力は母親の影響を色濃く受ける。
貴族が少ない今の状況では、年頃になったマインに貴族が群がる可能性が高い。
「ただし、上級貴族とつながりを持つ道具としてだ」
「都合の良い母体という事ですか」
「それは君次第だ。子供を産むだけの道具として扱われるかどうかは君が貴族らしい振る舞いを知っているかどうかにかかっている。自衛のためにも教養は必要だ」
「…分かりました。ロジーナもそば仕えにしてできる限りの教養を身に着けます」
フェルディナンドはマインの事を考えて助言してくれてたんですね。
貴族のたしなみ
(それから神官長はお手本が見たいという私の要望に応えてフェシュピールを弾いてくれた)
マイン曰く「東門の吟遊詩人なんて比べ物にならないくらいうまい」らしい。
速水奨さんの歌声付きですぞ!!!
「君もやって見なさい」
「今ですか!?」
マイン用の小さなフェシュピール。
「これが一番基本になる音だ」
(あ、ドの音だ。レ、ミ…)
「これが音階だ」
マインはたどたどしくも音を紡いでいきます。
「驚いたな。平民に一体どれだけできるかと不安に思っていたがこれならものになるのも早そうだ」
(しまった。自分からハードル上げちゃった)
「これから毎日フェシュピールの練習をするように」
「神官長のお手伝いをする時間を削ってもよろしいでしょうか?」
「読書の時間を削りなさい!」
「読書の時間だけは死守します!!」
《結局、神官長のお手伝いを減らすことで決着した》
勝利(笑)
神官長の許可が下りたので、ヴィルマを傍仕えにしました。
「それと、ロジーナは居るかしら?」
「呼んで参ります」
現れた女性に「清楚なお嬢様」の第一印象を抱くマイン。可愛らしいですね。
「神官長の勧めにより、ロジーナを私の傍仕えにします」
「えっ?」
「ロジーナの仕事は私にフェシュピールを教える事。それ以外の時間はほかの傍仕えと同じように仕事をしてください。よろしいかしら?」
「なんの意などございましょうか、フェシュピールは私が一番得意な楽器なのです!」
新しい側仕え、新しい問題発生!
準備が整うと、ロジーナは早速孤児院長室に移ってきました。
「せっかくですから弾いてみてくださらない?」
「よろしいのですか?ではフェシュピールを」
「! ……」
フェシュピールを取って来るよう、フランにアイコンタクトを取るロジーナ。
「また演奏できるなんて…!私の椅子を」
「……」
またフランに命令している。
(なんか引っかかるけど。なんだろう?)
マインの違和感をよそにロジーナは素晴らしい演奏を披露します。
「私、心を込めてマイン様にお仕えさせて頂きます」
特に問題は無いように見えましたが。
「私の仕事はマイン様にフェシュピールを教えることですもの」
と言って他の仕事を全くしない。デリアは苛立っている様子です。
「私のフェシュピールも」
「(昨日と一緒…。)ロジーナ、なぜあなたがフランに命令するのですか?」
「なぜ…?」
「フランは筆頭傍仕えです。立場をわきまえてください。私はこれから神官長のお手伝いに行くのでデリアと水くみをお願いします」
「何をおっしゃいますの?それは灰色神官の仕事でしょう」
「え?」
「下働きなどしたら指を痛めてしまいます。そこにいる見習い(ギル、デリア)にさせればよいのです」
食い違う発言。どゆ事…(;´Д`)??
「ロジーナ、私の傍仕えを見下すような発言は許しません。それに他の仕事もしてくれるようにと言ったはずです」
的確に注意するマインですが。
「私は他の傍仕えとは違うのです。なぜお分かりになってくださらないのですか?」
ロジーナは「マイン様が間違っている」と指摘します。そんなロジーナを「おかしい」と言うデリア。
神殿の事に詳しくないマインは全員の意見を聞いてから判断することにしました。
フラン「ヴィルマとロジーナの前の主クリスティーネ様は芸術をことのほかお好みの青色巫女見習いで、芸事に秀でた者を傍仕えとして優遇していました。ロジーナは音楽に精を出すことで可愛がられていて、雑事は全て灰色神官の側仕えがしていたそうです。そのせいで灰色神官や見習いを下に見ているのではないかと」
デリアやギル、そば仕え筆頭のフランに対する態度も納得です。
ロジーナが知る常識ではマインが間違っていた、というわけですね。
フェルディナンド「筆頭側仕えの言葉は主の言葉だ。それが聞けぬ側仕えなど必要ないので孤児院に戻しなさい」
フェシュピールの練習は別の者を用意すればいい、と付け加える神官長。
ヴィルマ「クリスティーネ様が貴族社会に戻られ、私も孤児院に戻され、その時自分の境遇こそが特殊であったと知りました。マイン様、できればロジーナにも自分を見つめ直す時間を与えてあげてくださいませ…」
同じ主に仕えていたヴィルマですが、ロジーナの意見とは違いました。
(そして話し合いが行われた)
ロジーナと他の側仕えの意見はやはり対立します。
「ロジーナ、以前と同じことを望まれても困ります。私の側仕えになるのなら音楽以外の仕事もしてください。楽器を扱うのに手が大事なのは分かるから、書類仕事はどうかしら」
「書類仕事などしたことがございません…」
「知らない事、できない事はこれから覚えればいいのです。ギルとデリアも私の側仕えになったころは字が書けなかったけど、今は頑張って書けるようになりました。けれど最初からお仕事をしないという側仕えは必要ありません」
「……」
「ロジーナ、私はクリスティーネ様ではないのです」
「!」
「孤児院に戻るかこの環境に戻るか、明日までに考えてください」
仕事をしたくないのなら孤児院に戻るのが一番。ですがこの環境でなければフェシュピールに触れることが出来ません。
「あの頃にはもう戻れないのですね…」
「マイン様は努力すれば認めて下さるわ」
ヴィルマはロジーナに寄り添うのでした。
フェシュピールをものにした!
「マイン様の側仕えとして努力したいと存じます」
残ってくれました。それからのロジーナは書類仕事もするようになり。
「フェシュピール弾きたさに渋々、という感じですけど」
マインとロジーナの猛特訓が始まります。
10日後、フェルディナンドに練習の成果を発表する場が設けられました。
神官長「―――よくできているな」
「ロジーナのおかげです!」
「いいえ、マイン様が覚えが早いからでございます」
良好な関係を築けたようで良かった。
マイン「え?ヴィルマが、殿方が苦手?」
ロジーナ「御存じなかったのですか?私、てっきりそれでヴィルマが孤児院に残れるようご配慮いただいたのかと」
そういえばマインがフランを連れて彼女の意見を聞きに行った際、少し強張っていました。フランを警戒していたのでしょうか。
「何か原因があるのかしら」
「…ヴィルマは以前、青色神官に騙されて花捧に連れ出されたのです」
「幸い、事なきを得たのですがそれ以来殿方が怖いと……」
男の子か女の子か…いずれにせよ楽しみですね。マインみたいな姉がいたら楽しい反面大変だろうな(笑)
ロジーナとのすれ違いもどうなるかと思ったけど前回のギル家出騒動で学んだ「いろんな人の意見を聞く」が役立ってました。
今後はヴィルマと絵本作りを進めながら、男性恐怖症も克服していく流れになるのかな。難しい問題だけど力になってあげたいですね…(´・ω・`;)
マインのために楽器を用意。たしなみを身につけさせる助力をし、果ては寝具までプレゼントしたフェルディナンド。だんだん過保護になってます(笑)