「銀さん！何か武器を借りましょう！紙を拾ってください！」

「なんて書いてありますか！？武器！」

「すいませーん、誰か愛と勇気を貸してくださる方いますか？必ず返すんで！愛と勇気別々でもいいんで！」

「そんなもん、もうとっくにお前らの胸にあるだろっ！」
「しゃらくせぇぇぇ！！最大の武器だけれどもこの期に及んで洒落せぇんだよ！もっと具体的なやつ！！」

「だれかー！父ちゃんのバットを貸してくれる人はいないアルかー？父ちゃんとバット別々でもいいアルー！」

「じゃあこれ、使っていいよ」
「本当に父ちゃんとバット別々だろうが！！」

「サスケ、いいのかい？父ちゃんの形見を…」
「いいんだ…きっと父ちゃんもあの世で笑って許してくれるさ！」

「借りられるかぁ！！父ちゃん笑ってないもの！泣いてるもの！父ちゃんのとか悲しげじゃないやつ！」

「アタイが使いこなせるかい！？」
「それただの尖った母ちゃんだろーが！！それはそれで悲しいだろうが！！」

「フハー」
「誰だァ！！もう武器全く関係ねぇよ！もっとややこしい由縁がなさそうなやつ！！」

「神聖剣ゴッドデスクリムゾンブレード改を貸して頂けませんかぁ？」
「武器そのものがややこしいだろうが！！」
「神聖剣とゴッドデスクリムゾンブレード改別々でもいいアル！」
「持ってるかぁ！！だれがそんなややこしいもん運動会に…」

「ワシのでよければ」
「持ってんのかいぃぃ！何者だぁ！！」

「なんで神聖剣ゴッドデスクリムゾンブレード改がこんなところに！？でもこれで騎馬戦にも勝てるかも」
バキバキバキ…

「ん？」

「お前なんで神聖剣ゴッドデスクリムゾンブレード改食べてんだぁ！！」

「お前分かってんのか！これ神聖剣ゴッドデスクリムゾンブレード改だぞぉ！！」

サァァァァァァ―ー……

「ああマズい！聖剣なんて食べるからマダオの体が！！」

「あのメガネ、守護霊も無しで歩いてるぜ？」
「行っとく？祟っとく？？」
「少しでもマスターの紅組を有利にするためだ！！」

「待てぇ！たかが運動会で早まるなぁ！」

「うおおおおおおおおおお！！！」

「おい」

「そいつは俺の知り合いだ」
「お、お前は！！」
「廃棄弁当争奪大戦の英雄、マダ…」

どしゃあっ

「失せろ。雑魚ども」

「あんた守護霊だったの！？？？」

「大丈夫か新八くん？」
「いやお前のほうが大丈夫か！？いつの間にか霊体になってんぞ！グラサンが本体になってんぞ！」

「下手をすればこの運動会、人死にが出るぞ」
「いやあんたも死んじゃってんだけど」

「キサマらにこの呪符エリアを超えることができるか！？乗り越えんことにはこの俺とカローラを捕らえることはできんぞ！！」

「おっと、これはどういう事でしょうか！？御札が！！」

「馬鹿な！呪符を無力化しているだと！？」

「まさかキサマらの守護霊は…洋式！？」

「そこがぁ！？車種が洋式！！？」

「国産車ではなく外車だとぉ！？これでは和式の御札が通じるわけがない！こんな守護霊反則だぞ！」
「そもそも守護霊がカローラとかマセラティの時点でテメーら全員反則だろ！！」

ニュルッ

「お前も呪われてたんかいぃ！テメーらみんなキャラ設定呪いで形成されてんじゃねーか！！」

『待ちやがれぇ！！』
「そりゃ鬼の副長呼ばれるハズだよ！！」

「桂ァ！これでテメーも終わりだ！」

「この競争俺たちの勝ちだァ！」
「いや捕まえろよ！！」

「タクシー捕まえようとすんな！！」
キイィィィッ

「こんなところで何をやっているんだ、銀時、リーダ。よかったらうちの守護霊で送っていこうか？」

「なんでカローラ守護霊にしてんだ！！」

「事なきを得てねぇだろ！魂半分持ってかれたままだろーが！！」

「ブ～～～～ン！」
「逃げの小太郎ってカローラで逃げてたんかい！！」

「いつもそんな極限状態だったの！？ヅラじゃない桂だってずっと気にしてたの？！」

「どうした乗らんのか銀時」
「…いや乗るって何に？」
「そうか。今は敵同士であったな。ならば先にゴールで待っているぞ」

ガコンガコンガコンッ
「あんなのアリ！？障害物競走っていうかあいつらが一番の障害だよ！！」

ひゅうううううう

「！！」

「銀さんの守護霊が！！」

「ぐっほ！！」
「どうしたアルか！？新八ぃ！銀ちゃんが急に…」

「ぐほぁっ！！」
バキバキッ！

（まさか…まさか！！）

「あら新ちゃん、奇遇ね。みんなも参加してたのね」

「残念ながら敵チームになってしまったみたいだけど、お互い楽しんでフェアプレイで行きましょうね」

（どの辺がフェア！？？）

「反則もんの超ド級のバケモン守護霊にしてんじゃねーか！！どんな生活してたらあんな霊に取り憑かれるんですか姉上！！」

「あ～、また焦げちゃった～」
「卵焼きの怨念かい！あんな化け物になるってどんな怨み買ってんの！！」

「あ～、お魚も焦げちゃった～」
「ダークマターって呪われてたんかい！！」

「なんで僕まで呪い扱い！？？」

「バトルポイントって何！？そんな厨二くせぇシステムあったの！？」

「どんだけ弟足手まといなんだ！！」

「あの時チラリと見えた手は千手のうちの一本だったのか！」

「アスラマンもアルチュウも瞬殺してしまうなんて」

「一戦目から虫の息だよ！！」