前回のあらすじ
内容をカンタンに説明すると…
- モデルの才能を持ちながらもファッションデザイナーの夢を目指す心。マネージャーに否定され、デザイナーの道を諦めようとするが、夢を諦めない育人の姿に突き動かされ、芸華大ショーへの参加を決意する。
- 芸華祭の予選が始まった。育人に対抗心を燃やす香留は正々堂々の勝負を誓う。予選の課題「トップモデル・セイラに似合うお洒落な服」に早くも行き詰った育人は、訪れた千雪の家でようやく突破口を見出す。
- 第3次予選を通過した育人。決勝戦に向け、材料費がかさむなか、遠のブランドで働いてみないかと誘われる。一方、書類審査にことごとく落ちた千雪は自らモードジャパンに売り込むのだが…。
【ランウェイで笑って 6話 アニメ感想】優越感と劣等感
おしゃれとは何か
「それ、昨日言ってたやつのデザイン?好きだよ、これ」
「あ、ありがとうございます…!実はここを工夫してて」
「セイラさん、こういうの好きだと思うよ」
閃いたデザインは千雪に好評でした。
「千雪嬢、いつからそんなにもやし君と仲良くなったの?」
「もやし?あぁ育人ね!まぁ、仲良いか?友達ではないけど。育人の事、結構尊敬してるんだ」
共に夢を目指す戦友です!
「私の方が夢に向き合っている時間は長い。それでも育人が頑張ってないって欠片も思えないのは、きっとそこに何も捨てない、両立するって覚悟があるから。私にはできない。できないから感心するし尊敬するし、負けたくないって思うの。(だからね育人。勝って。勝たないとその努力は証明できない)」
ハイパーモデルになるために不必要なものをほとんどを切り捨ててきた千雪。でも育人は全部捨てませんでした。
「できた…!」
何とか間に合いました!
「お前、高校生だったのか!?」
「? はい」
審査は芸華大学園長、担当教官、遠とこの場にいる予選参加者3名の計5名で行います。
モブ学生「その…アイディアは面白いんだろうけどその、ださいかなって…」
育人「僕はすごくいいと思います!あの、背中も見せてくれますか?ほらやっぱり綺麗だ。背中のレースがレザーをただいかつい感じにさせていないのが好きです!」
モブ学生(高校生が何分かったように…)
遠「皮の使い方が良いね」
モブ学生「!?」
遠「僕も好きだよ。生地のチョイスも性格だしセイラには似合いそうだ」
半ば蹴落としあいの様相を見せながらも審査が進んでいきます。
「コンセプトは特にないっす。プロは勝手に似合ってろって事で」
「トラハトだね」
「!」
トラハトはセイラに縁のあるスイスの民族衣装だそうです。計算を見抜かれます。
(みんな辛らつだ。それにそろそろ…)
「次、都村育人」
「僕が作ったのはパジャマです!」
新しい視点ですね!
学園長は思わず微笑みます。
遠「どうしてパジャマを?」
育人「セイラさんが言ってたんです。女の子は何時でもおしゃれでいたいものだって。セイラさんのSNSをのぞいたらその日着た服がたくさん載ってたんです、でも部屋着を載せてる写真は無かった。だからセイラさんが着て載せたくなるようなパジャマを作りました!」
遠「で?それのどこがお洒落なわけ?」
育人「あれ!?おしゃれじゃない、ですか!?どうしよう、お洒落ってどう説明すれば…」
お洒落の定義は難しい。
遠は育人がこの間までできなかったバイアスカットをマスターしていることを見抜きます。しかし…。
「じゃあ批評を僕から早速。正直がっかりした。全部が中途半端だ。ボタンの開きの位置も裾の丈も守りの姿勢が透けて見える。ダサい」
事実だとしてもボロクソ過ぎて自信無くすわ(お豆腐メンタル
「これから二次予選に進む通過者を決める。その前に手直しの時間を与える。それでもこのまま作品を提出するものは多目的教室Aに移動するように」
(僕は…どうする…?)
『ねぇ育人。それ、ほしいなーって。好きだよ。これ』
「……」
育人は千雪の言葉を、自分を信じる事にしました。
「よぉ高校生!あのだっせーパジャマそのままかよ!」
「別にそんなのこの子の勝手…」
「あの、ありがとうございます。予選の前も、その」
「…別に」
香留もまっすぐな人です。
学園長「今回の課題のテーマは、セイラちゃんに似合うお洒落な服を作る事。でも実は、お洒落かどうかなんて程主観的な事は無いんだよ。それよりもデザイナーが服を作るために大切な事は、面白いか、面白くないかなの。だからこの課題の真のテーマは、他人の意見に振り回されず自分の中のおしゃれを完遂できたかどうか。みんな、面白い服をありがとう。一次予選通過です!」
自分を貫くことの大切さ…。
この場にいる全員が自分の中のおしゃれを完遂できていました。
「この場にいる18名の中から二次予選免除で本線に進めちゃうトップ3も発表しちゃうよ。でないと私たちが居た意味が無いからね」
『セイラちゃん、ストライプ好きなのよね。だからもし狙ってたとしたら。彼、着る相手の思考を読み取る素晴らしいものがあると思うの』
学園長も見抜いた育人の才能の一つ。
育人のストライプ柄パジャマは3位でした。
育人「負けちゃったか…」
香留のデザインは1位。
心「先輩!3位おめでとうございます!」
育人「ですよね…。こんなにいい結果になるなんて思ってもみませんでした」
「納得できません!なんで俺のがこの高校生寄りした何ですか!
遠「作り方がウィメンズじゃなかった。選考外の分野で勝負するのは勝手だけどちゃんと勉強してきなよ」
「くそ…!」
遠「彼、2次の説明聞かないで行っちゃったね。せっかく実力はあるのに」
敗因
「ねぇ、育人はさ。予選の結果満足してる?」
審査が終わって、遠が話しかけてきました。
「満足はしてないと思います…でも」
「甘いよ。材料費なんでちゃんと使わなかった?」
遠にはお見通し。
「はっきり言う。今回の敗因は生地選びを渋ったからだ。そこにたとえどんな理由があったって客には一切関係ない」
「!!……仕方ないじゃないですか」
「ぼくは長男だ!!妹たちのお金に手を付けなきゃいけないくらいなら僕は――!」
「ぼくは長男だから!!」で一定の視聴者がニヤ付く
「僕は、ね。その続きを言わないところは偉いよ。ごめんね。こんな説教をするつもりじゃなかったんだ。でもね郁人、本戦は原寸大の服を多数作ることになる。もっとお金が必要になるよ」
育人にはほかの生徒よりも問題が山積みです。
「ハジメさんのところだけじゃ賄えてないんだよね。ならさ、うちでも働いてみない?」
遠は近々自らのブランドを立ち上げるそうです。
「祖母に力が認められれば独り立ちが許される。僕はその為に生きてきた」
「(本戦にはお金が居る。)あの、じゃあ。お世話になっても良いですか?」
働きすぎでは!?過労死しないようにね…。
お給料もだけどまた新しいことが学べるかもしれませんね!
特別な服
「モード誌のモデルにすらなれない…。パリコレ…」
身長が足りない。千雪は相変わらず苦戦しますね。
「千雪、本当にパリに行くの?もう好きにしなさい」
2年間の貯金をはたいて。
「ポートフォリオ作るならついでにこのにモデルについて教えてあげて」
「今日からミルネージュでお世話になることになりました須藤春香です。よろしくお願いします!」
新キャラキタ――(゚∀゚)――!
千雪の一つ下の後輩。彼女は千雪の昔からのファンでした。
「(そっか。あの頃は忙しかったっけ…。)じゃあ、まずは今後の流れについて。モデルは基本、自分の足で仕事を取らなくちゃいけないの」
応募して書類審査の後のオーディションに受かって初めて仕事。そのために作らないといけないのがコンポジットとポートフォリオです。
「コンポジットは簡単に言うと書類用の宣材写真。ポートフォリオはその先のオーディションを突破するための素材。いろんな種類の写真をまとめて私はこんなモデルですよ、ってアピールするの。費用は全部自分持ちなのが難点」
モデルやデザイナーってかなり初期費用が掛かりますね。
(あの時の私、見え張って嘘ついて、いっぱい迷惑かけたな)
「その服、どうしたの?」
(だけど今は育人の作った服をみんなに見てほしい)
「友達が作ってくれました」
あら~^
圧倒的な才能
千雪「全部落ちたぁ…!」
何だと…。
「こうなったら直接アポを!今やれることをやる!!」
千雪はモードジャパンに直接アポをります。対応したのは新沼でした。
東京コレクションを見ていた新沼はもちろん承諾します。
「え!ちっちゃ~い!」
「!」
しかし当日、千雪を対応したのは新沼の代理人…。急用が入ったそうです。
「後に予定もあるので、手短に済ませちゃいましょう」
(しまった、期待しすぎてた。向けられない目線、冷たい言葉。いつも通り引き締めろ」
「へぇ…。写真だとあまり背の低さが目立たないんですね」
「はい!等身は他のトップモデルにも劣らないと思うので、静止画であればブランドイメージを崩すことも無いかと。確かに他のモデルと並ぶ撮影では使い勝手が悪いかもしれません。でも20ページの写真を見て頂けますか?」
「! この場所は」
「とある森で撮影してまいりました。今、ハイブランドではロケーションとの相乗上効果を狙った広告も多いと聞きます、私ならどんな状況下でもきちんと対応します。なのでその時は是非!」
「…」
千雪の積極的なアピールのおかげもあって、反応は悪くありませんでした。が、スーツ姿の女性が現れて話は中断されます。
「藤戸さん!今日はここまでで。五十嵐さん、お待たせしてすみません~!」
(どこかのマネージャー…?なんでこんなタイミングで…)
心のマネージャー!
「よかったら後日また…」
「また電話してください」
思ったように上手くいきませんね…(´・ω・`)
「彼女は?」
「ミルネージュ…という事務所のモデルで直接売り込みに来たみたいで」
「フーン…」
マネージャーさんは「うちの心とは比較するまでもない」と言わんばかりの目をしていました。いや、勝手な想像ですが。
「モードジャパン編集部の赤坂です。明日の午前中とか空いてたりします?急遽欠員が出ちゃって。よかったら撮影に参加しませんかー?」
後日、諦めていたところに連絡が入りました。
また穴埋め要因ですが千雪が掴み取ったチャンスです。
撮影当日。千雪はマネージャーさんとぶつかるのですが。
「すみません」
「…」
蔑んでる感半端ないですね!
「五十嵐さんすみません!遅れました!」
マネージャーに続いて一人のモデルが駆け込んできます。
「——綺麗…」
自然とそんな感想を漏らす千雪。
(今日の撮影の主役は、彼女だ)
足りないものを補う努力と、それを圧倒する才能。
心に辛らつな言葉を浴びせたモブモデルたちの気持ちが少し分かってしまうような…。
育人目線だと順調に見えていた千雪ですが苦労は相変わらずでした。
面白い展開が予想されている反面、引き立て役になりそうで辛いですね。千雪の事だから、確かな爪痕を残してくれると信じたい!
育人は3位の好成績で予選通過なるも満足いかない結果に。遠の辛らつな評価はだからこそ受ける価値のあるものでした。
働かないかと打診した遠にも思惑がありそうですね。