内容をカンタンに説明すると…
- 異形との戦争に敗れた人間が姿を消した世界で、人間を探して旅をするゴーレムと人間の子供ソマリ。旅の途中で立ち寄る街の人々は、本来森から出ることのないゴーレムの来訪に驚く。
- 一方、好奇心旺盛なソマリは新しい街に夢中になり、ゴーレムとはぐれてしまう。
- 今回は…旅の途中で怪我をしてしまったソマリは、森の中で小鬼の薬師シズノに出会う。シズノの助手・ヤバシラと共に住まう家に招かれ、手当てを受けるソマリ。ゴーレムは今後の旅に備えて薬作りを教えてほしいとシズノに頼む。
【ソマリと森の神様 2話】くさびらと鬼の住処【アニメ感想】
新たな出会い
「少しは落ち着いて食せ」
「無理!うますぎて止まらない!」
野外の焼き魚は美味しそう…。
「味覚がない私には理解不能だ」
「なんと不幸な…。うまいと嬉しい。わからないのは絶望的」
ツノウサギがやってきました。
鹿みたいなうさぎみたいな…けっこうでかいしかわいい…。
「ぬくい、めんこい、もふもふだ~~~」
「一つ訊ねたいのだがこの辺りに町はあるか?」
ゴーレムはごく自然にツノウサギに尋ねます。
「この森を抜けた先か、把握した。感謝する」
「父さん、動物と話せるのか?」
「可能だ。獣と意思疎通し森を統括する。守り人特有の能力だ」
「こいつはたまげた」
ツノウサギを追いかけるソマリを見て
「ソマリ、足元が劣悪な故、走ると危険…」
案の定転んでしまいました。
「ソマリ、壊れたパーツはないか?」
「お父さん!ソマリは物じゃないぞ!」
「では訂正する。怪我はないか?」
「無い!」
しかしズボンの膝辺りが破れ血が滲み出しています。
「見た目よりも深い傷のようだな。薬は切らせている」
「すごく痛くなってきた」
悲しそうな顔
「薬~。薬が欲しい子は居ないかね?」
小さな鬼の子が現れました。
「先程から…やはり鬼の一族だったか」
「あらら…やっぱり気づいてたんだね。僕は小鬼のシズノ。こんなところにゴーレムなんて珍しいね」
薬師と助手
小瓶を取り出し治してくれます。
「それは?」
「傷薬、任せといて。僕は薬師。薬草や自然にあるものから薬を作るのが生業なんだ」
私、最初罠かと警戒して見てましたが問題無さそうでした。
「はい応急処置完了。でもちゃんと手当したほうがいいかもね。
続きはぼくんちでしよっか」
森の中に溶け込んだ小屋。
薬草取りにいちいち森に入るのが面倒で住みだしてしまったとか。
入ると…トマトが飛んできました。
「シズノ!おまえまた片付けサボりやがって!」
それはソマリとゴーレムにヒット。トマトまみれに。
シズノに包帯もしっかり巻いてもらい。
「全然痛くなくなったぞ。ありがとう、シズノってすごいんだな」
どこからか漂う匂いにつられていくソマリ。
「なんの匂いだ?」
ケーキと焼き菓子を作ってたのは…。
「さっきはすまなかった、俺はシズノの助手でヤバシラだ。
これでわびになるかはわからんが食ってくれ」
ヤバシラは背が高いですね。シズノが小鬼で、鬼がヤバシラということですね。
「これ全部ヤバシラが作ったのか?」
「まぁな。似合わねぇだろ?」
「ううん。すごい。こんな美味いお菓子が作れるなんてヤバシラは天才だな!」
「ありがとよ」
なにこの優しい世界…。
乱雑な部屋はシズノが片付けられないせいらしいです。
「助手なんだからヤバシラがやってよ~~」
「助手は家政婦じゃねぇっての。本来の役目は仕事の手伝いをすることだ。
シズノは薬作りの腕だけはいいからな」
「シズノ。私に薬づくりを伝授してくれないか?今日のように市販薬が尽きたら自生している薬草を使用できる、
緊急時に対応できる」
「うん、構わないよ。でもその代わり君の体の一部が欲しいな」
ヤバシラに怒られるシズノ。
しかしゴーレムは腕の一部を剥がし、シズノへ。
「父さん、痛くないのか?」
「問題ない。ゴーレムに痛覚は存在しない」
ソマリのために、お父さんのために
薬作りを教わるゴーレム。
「シズノ様のお薬教室はっじまるよ~~~」
オトギリソウを使った一般的な傷薬の作り方。
なんとも簡単では??これはいいですね。
次に風邪薬。
プエラリアを使った薬作り。
シズノよりピーラー使うのが圧倒的にうまいゴーレム。
しかし手順が結構雑である。
「なるほどこうしてヤバシラの仕事が増えるわけだ」
ゴーレムが薬作りを教わる間。ソマリは洗濯物干しなどのお手伝いをかってでます。
「もっとお手伝いするぞ!」
「無理すんなって疲れただろ?まだ子供なんだ、遊んで待ってればいいじゃないか」
「お父さんはいつも色々してくれる。ご飯も薬も。さっきだって痛くないって言ってたけど…
だからソマリも頑張るんだ!」
「本当にあいつの事が大好きなんだな」
「うん!」
「じゃあもうひと頑張りすっか」
ヤバシラ、子供だからと言わずにちゃんとお手伝いさせてくれます。
自然に手伝わせるのすごい。
シズノももヤバシラもいい方たちですね。
「ねぇどうしてそんなに薬を作りたかったの?」
「その方が効率的だと説明したはずだが」
「腕に巻いた布、ブーツ、ベストも随分着込んでいるよね。それって表皮がこれ以上剥がれないように気を付けているんじゃないの?
これ…きっと剥がしちゃダメな物だったんだよね。なのに僕ってば…」
ゴーレムからもらった一部を見つめながら悲しそうにつぶやきます。
「ソマリと同じ顔をしている。先ほど森で怪我したソマリも今のシズノと同じような顔をしていた。顔の筋肉をゆがめ眼球が潤んでいく。その表情を見つめていると思考が乱れた。
主にここが落ち着かない」
人で言うなら心臓のあるあたりをおさえます。
ソマリのその時の顔をもう見たくないので薬がほしいと。そのための対価としてなら表皮の一部は安いと言います
笑い出すシズノ。
「つまり君は心が痛かったんだね。」
「発現の意味を理解しかねる。ゴーレムには心も感情も備わっていない」
「でも、ソマリちゃんに泣いてほしくなかったんでしょ?君はとっても優しいゴーレムなんだね」
ソマリが帰ってきました。
自分がしたお手伝いの話を一生懸命しています。
別れのための旅
夜、ソマリが寝た後に、ゴーレムはシズノとヤバシラのところへ。
シズノは旅の理由が気になるようです。
「ソマリの両親を探している。見つけて手渡す為に。」
全く手がかりがないまま旅を続けていることにヤバシラは驚きます。
「あるんだよね、急がなきゃならない理由が」
シズノは察している?
ゴーレムは着ていた衣類を脱ぎました。
中から出てきたのは表皮がボロボロの…
「ゴーレムの寿命を知っているか」
「長寿だって本で読んだことあるけど」
「そう。1000年生きる。そして、1000年丁度に終わる。わたしは既に998年と253日生きた。あと1年と112日で
生命活動を終了する。故にその時までにソマリを本当の両親に届けなければならない」
「ソマリちゃんは知ってるの?君の寿命のこと」
「……いや…」
シズノ「別れるための旅ってことか。それって残酷な話だよね。君の傍にいる時のソマリちゃんはとても幸せそうなのにね」
「幸せ?ソマリがそのような感情を?」
ヤバシラ「鈍いやつだな。でなきゃあんなふうに笑ったりしないだろ」
旅立ちの日
シズノはゴーレムに薬に関するものを。
ヤバシラはソマリにお菓子を。
「足りなくなったら次はこいつに作ってもらえばいいさ」
「お父さんに?作れるのか?」
「…善処する」
「いや、そこは約束してやれよ」
手をつないでいる二人を見送ります。
「随分変わったゴーレムだったね」
「あいつらにとっていい旅になればいいんだけどな」
「そうだねそれにまだまだ秘密もあるみたいだし…
また会えるといいよね。あの不思議な親子に」
シズノ、なんか色々気づいてそうでしたね。
しかし…温かい時間でした。

穏やかな旅は続きます。今回出会った二人は鬼さんということで勝手に警戒して見てたのですが
最後までハッピーでした。
ヤバシラのお菓子食べたい。
とはいえ…ゴーレムの寿命やこの旅は別れのための旅なんだという悲しい事実もわかってしまった回でしたが。
ソマリの天真爛漫さ、父への愛情、見ててわかるだけに余計につらいなぁ。