内容をカンタンに説明すると…
- アルミンは自分が巨人の力を得たことに驚き、動揺する。エレンはハンジ達と自宅の地下室へ向かうことに。
- エレンが持っていた鍵で見つけた日記は壁の外の真実に触れていた。
- 今回は…グリシャの過去が日記には記されていた。それは世界の真実だった。壁の外の世界、大国マーレ。差別を受けるエルディア人の元々の由来。知性を持たない巨人の群れの謎が明かされる。
【進撃の巨人 Season3 57話】あの日【アニメ感想】
絶望
<あの幼き日、私は真実と向き合った>
グリシャの日記から彼の過去が明かされ始めます。
決められた区画より先に来てしまったグリシャと妹。
「お前達も飛行船を見に来たのか?」
「レベリオ収容区の者だな?外出許可証を見せろ」
「持ってません」
「無許可で市内に入ったんだな。どうなるかわかっているな?労働か?制裁か?」
「制裁を…僕が妹を無理やり連れ出しました!妹の分も僕に制裁を下さい!」
「わかった」
即座にボッコボコにされるグリシャ。
グロス「まったく容赦ねぇなクルーガー。ほら嬢ちゃんは先に帰ろうね」
妹が先に連れて行かれる
クルーガー「腕章を外さなかったことは賢い。たとえガキでも腕章を外したエルディア人は楽園送りだからな」
楽園…(嫌な予感しかしない)
「もう…帰ります…」
「待て。飛行船を見に来たんだろ?せっかくだから見て行けよ」
クルーガー、優しいな。
<妹は翌日川で発見された>
し、死んでる…。
グリシャの家にグロスとクルーガーがやってきました。
「私があの子を送ったのはレベリオの手前までだ。仕事が忙しくてな。そもそもエルディア人の子供が許可もなく街をうろつくのが悪い」
グロス、こいつは嘘しか言ってないですね。
「お前の息子は一族の立場をよく理解していないようだがお前らの先祖が犯した過ちはしっかり教育しているんだろうな?」
「ご指導頂きありがとうございます。我が愚息には教育し直しておきますので…」
両親は反発もせずただ頭を下げるのみ。
グリシャの父は自分たちの歴史を教え込みます。
「今から1820年前我々の祖先ユミル・フリッツは大地の悪魔と契約し巨人の力を手に入れる。
ユミルは死後も九つの巨人に魂を分けエルディア帝国を築いた。
そして大国マーレを亡ぼしこの大陸の支配者となる。そこからは暗黒の時代だ。
ユミルの民は他の民族を下等人種と決めつけ弾圧を始めた。土地や財産を奪い他民族に無理やり子を産ませユミルの民を増やした。その民族浄化が約1700年続いた」
期間長すぎやしませんかねこれ。
「だがかつての大国マーレは増長を極めたエルディアに内部工作を挑み、さらには九つの巨人の内七つを手駒に従え80年前の巨人大戦に勝利したのだ!」
巨人大戦とは。
「当時のエルディアの王はこのパラディ島に三重の壁を築き国民と共にそこへ逃げ込んだ」
離れ島、その島がエレン達の居る場所ってことでしょうか
「我々の祖先は見捨てられこの大陸に取り残されたが、寛大なマーレは我々を殺さずに…」
逆らうことは許されない環境であることを淡々と告げるグリシャ父。
<ご主人様の言いつけを守り嬉々として己の祖先を卑下する姿は犬さながらであった>
密告されれば命はないですよね。生きた心地がしないな…。
「言っただろ?我々の祖先は大罪人だ。優生思想に走り民族浄化を…」
「俺もフェイもそんなことしてない!街を歩いただけだ!」
「いいかグリシャ?我々が直接の加害者でなくても関係ないことだ。我々にできることはこの収容区でただ慎ましく生きることだ」
<間違っているのはどちらだろうか。私かこの世界か
恐らくは両方だろう
私は無知で愚かで世界は理不尽で狂っている>
希望
グリシャが己の道を見つけたのは18歳の時。診療所を継ごうとしていたときだった。患者がある秘密を明かしてくれます。彼の名はグライス。
「あなたの妹はマーレ当局の男に殺された。
我々にはマーレ政府の内通者がいます。詳しい話をお聞かせしましょう」
犬に食い殺されたであろう妹の事を知り怒りに震えるグリシャ。
<再び世界を正すためにはエルディアを復活させなくてはならない>
悪魔はマーレの方であると。
<マーレ政府の内通者はフクロウと呼ばれ姿を見せることなく復権派を導いた>
「我々の始祖ユミルは巨人の力に目覚め荒れ地を耕し道を造り峠には橋を架けた!人々を豊かにしこの大陸を発展させたんだ!」
書物を前に論説をする
「しかしグリシャよくこの古語が読めたな」
「いいや。まだほとんど解読できてないんだ」
「ではなぜ真実がわかった?」
「なぜなら俺は始祖ユミルを信じている!俺達は選ばれし神の子!ユミルの民だ!」
グリシャ…なんだか狂気が…。
そしてフクロウが派遣した人物は…。
「皆さんはじめまして。私はダイナ・フリッツと申します。王家の…血を引く者です」
<彼女は大陸に存在する王家の末裔の最後の一人であり王家だけが持つ巨人の情報を復権派にもたらした。それはまさしく勝利への活路だった>
「間違いない!王が壁の中に持ち去った始祖の巨人!これさえ手にすれば他の巨人すべてを支配しマーレを討ち滅ぼすことができる!」
「しかしそのような絶対的な力を持っておきながらなぜ島まで退くことに…?」
確かに。
「それは戦うことを否定したからです。
当時の王は巨人大戦時大陸内の力の均衡を保つという役目を放棄し辺境の島に都を移したのです」
逃げた…?
「私達のこの惨めな日々は王が争いから目を背けたことから始まったのです」
<翌年私達は結婚し男子を授かった。名はジーク>
ジーク…!獣の巨人の名前と一緒じゃないですか。
「王家の血を引く子だ…きっとこの子は私達を勝利に導いてくれるぞ」
<時代は移り人は変わる。世の中が急速に発展してゆく頃エルディア復権派は転機を迎える。
マーレ政府が我々ユミルの民から七つの巨人を継承する器としてマーレの戦士を募ったのだ>
資源がほしいのは世の常。
「莫大な化石燃料を埋蔵するパラディ島は決して無視できるものではなくなった。
しかし壁の王が80年前に言い残した言葉がある。
今後我々に干渉するなら壁に潜む幾千万の巨人が地上のすべてを平らにならすだろう。この脅威が健在であるうちは正面から手出しはできない」
壁の中ってマジで巨人だらけなんですか!!?
「マーレ政府の目的は我々と同じ。壁内に侵入し始祖の巨人を奪還することである…」
マーレに先を越されてしまうともう永久にエルディアは日の目を見れないとエルディア復権派達。
「いや…手段は残されている。我々の息子ジークをマーレの戦士にするのだ!」
そこから始まる洗脳教育。
「いいかジーク。マーレの人間が言っていることはすべて間違っている。だがお前は誰よりもマーレの教えに従順に従わなければならない」
「エルディアの屈辱はあなたが晴らすのよ?」
「うん…わかった」
ジークの目が死んでますやん。
これは内容は違えどグリシャが父からされてきたことと同じ…。
<王家の血を引く子でもエルディア復権の希望でもなくジーク自身と向き合ったことが一度でもあっただろうか。何にせよジークは自らと祖父、祖母の安全を選んだ。
愚かな両親をマーレ政府に差し出すことと引き換えに>
ジークは祖父母を取ったと。彼の考えを聞いてみたいですね。
そしてグリシャ達が到達したのは
「ここが…楽園…」
クルーガー「そうだ。エルディア人反逆者の流刑地・パラディ島。お前達はここで終身刑となる。無垢の巨人となってな」
拷問を受け指を失ったグリシャ。
「あんたと会ったことがある…子供の頃に…」
クルーガーも年とりましたね。
グライスが横に。
「グリシャか!?どうなってる!?何でジークが俺達を密告するんだ!?お前の息子だろ!?」
「すまない…」
残念ながらグリシャにはもうどうにもできないことなんですよね。
「活きのいいのがいるな。お前は自由だ」
グライスがグロスに蹴落とされました。
「こうしておくとこれから生み出す巨人共があいつに引かれてさっさといなくなる。まぁすぐに食われるがな」
(こいつ…間違いない。妹を殺した当局の男…)
密告されたメンバーが次々と注射を打たれ巨人化していきます。
どれも見た事のある巨人。
これは最初のトロスト区で出てきた巨人たちでは。
グリシャの嫁もまた注射を打たれ…。
「グリシャ…私は…どんな姿になっても…あなたを探し出すから」
終わりの始まり
「うわぁぁぁぁー!!」
泣き叫んで起きたのはエレンでした。
飛び起きたミカサ寝癖ひどすぎます(笑)
「ここは…私は…なぜ…」
「エレン落ち着いて。ここは懲罰室でエレンとミカサは兵規違反のお務め中だよ」
「いや夢じゃねぇ…記憶だ…今…親父の記憶とつながった…」
日記の記憶、体内の記憶。
エレンの母を食べた巨人がダイナだったという事実。
ちゃんとグリシャの家に辿り着いていたんですね。
再び過去の場面へ。
「お前だろ…15年前8歳の妹を犬に食わせたのは!」
グロス「思い出したよ少年。お前は巨人にしないでやる。3~4mくらいの巨人に調整するからこいつと戦ってくれ」
なんですかその微調整は
「何で…こんなことするんだ?人が巨人に食われるのが見たいとでもいうのか…?」
「何でってそりゃ…面白いからだろ?」
平和は物足りないのだと。曇りのない目で言うグロスには全く悪気はなさそうです。
「見ろ。あれがお前らの正体なんだぞ?巨人の脊髄液を体内に吸収しただけで巨大な化け物になる。
お前らエルディア人をこの世から一匹残らず駆逐する。これは全人類の願いなんだよ!」
エルディアの血を持つものだけが巨人になれるのでしょうか?
自分は正しいことをしていると信じて疑わない感じですがそんなグロスを蹴落としたのはクルーガーでした。
グロスは近くにいた巨人に食べられてしまいます。なんという皮肉。
「俺がフクロウだ」
クルーガー、ずっと潜伏してたんですね
「覚えておけよグリシャ。巨人の力はこうやって使う」
ナイフを手に。巨人化したクルーガーは船をへし折っていました。
一気に謎が解き明かされていくんですがあまりにも緻密な構成に
感嘆しています。
原作未読組にはこれは何度でも噛み締めて見なければいけない重要回では…。
でも見直すにはつらい映像が多いしで。
世界はあまりにも広がっていた。
エレン達のいる場所は本当に小さな島のようですね。