内容をカンタンに説明すると…
- カナタたちの目指す惑星を見て驚愕するポリーナ。次々と判明する新事実に困惑しながらも、B5班とポリーナはお互いの知識、認識をすり合わせ、様々な仮説を立てていく。
- 次なる惑星ガレムへの到着を前に、カナタは意を決しアリエスの部屋を訪れる。
- 今回は…刺客の正体が明らかになった……! 戸惑いを隠せないB5班のメンバーたち。旅の中で絆を深めてきた仲間が、なぜメンバーの一斉殺処分という使命を背負い続けるのか?仲間の問いかけに、刺客はその出生の秘密と自身を突き動かすに至ったある事件の顛末を語り出す。
【彼方のアストラ 11話】CONFESSION【アニメ感想】
本当の過去
「シャルス…全部話してくれ。なんでお前がこんな使命を負ってるんだ!お前は…何者なんだ」
「ボクもクローンだよ。オリジナルの名は、ノア・ヴィクス。ヴィクシア王政地区の…王のクローンだ」
明かされる本当の話
『シャルス。己の使命を申してみよ。お前は何のために生まれてきた』
『王の肉体となるためです』
『そうだ。お前は私の所有物であり、人ではない。来たる日、その命を我に捧げよ』
『仰せのままに』
「ボクは使命を聞かされて育った。側近の息子という偽りの身分で生活し、城の外へ出ることは許されなかった。
外の世界の情報を知ることは禁止されていなかったので、退屈しのぎにあらゆる知識を貪った。
とりわけ興味を引いたのは、動物や植物。城の中で暮らすボクにとって、生物学は未知の魅力に溢れていた。
事情を知る王女はそんなボクを気にかけてくれ、よく一緒に敷地内の虫や草花を観察した。」
そして17歳…。
『見事消え果てよ、シャルスよ』
「ゲノム管理法が成立したことで、クローンの処分が決まったと王に告げられた。」
『わがヴィクシアが伝え遺してきたこれを使う。出口は地球だ。見つかることは万に一つもあるまい。
高校への編入手続きも済んでいる。決行までの数日間、友人を作ることを許す。同志と共に死ぬがいい』
「ボクの命は王のためにあり、器のボクは生きがいを持ってはならない。そこに何の疑念も不安もなかった。そういうふうに育ったのだから。
王の命令は絶対だ。ボクは刺客となって、自分もろとも全員を殺そうとした。
不幸だと思うかい?勝手に価値を決めつけるな。キミたちにはわからないだけだ。王のためなら死ねる。これはボクにとって幸せなことなんだよ。旧時代を知るポリ姉なら、わかるよね?」
「ええ…。自分たちの崇めるもののため、自らの命をなげうって使命を果たす人達がいたわ」
偶然にも9.11のタイミングの放送
「誰が彼らを責められる?そういう風に育ったから、そういう風になっただけだ。何のために生きてるのか、わからない人間が多いこの世の中で。ボクは胸を張って言える!
なんてすばらしい人生だと…」
シャルス目は明らかにイッちゃってますね…。
アリエスの正体
「ボクに仲間はいない!」
「じゃあ何でだ?何で2回も球体を引っ込めた」
「…抹殺実行にためらいはない。途中でやめた理由は…アリエスを巻き込まないためだ。
キミ達は勘違いをしてる。ボクの目的は、1人でアストラに帰る事じゃない。全員の死亡が当初の目的だった。だけど途中で方針を変えたんだ。それは…アリエスを見つけたから。
宇宙港で初めて見た時から、似てると思ってた。その後、ヴィラヴァースの森で聞いた映像記憶能力のこと。
そして特徴的なオッドアイ。ボクは確信した。遺伝子が同じだと。アリエス、キミは王の一人娘
王女セイラのクローンなんだ!」
確かに前の映像だと映像がセピア色でオッドアイかどうかなんて確認しようが無かったですね。
『セイラはどうしてボクに優しくしてくれるの?』
『シャルス。お父様があなたをどう見ていようが、私は違います。何度も言っているように、私はお父様の若返り計画には断固反対よ。クローンも同じ命なのに…許せない』
姉のように接するセイラ。
彼女と王のやりとりも明かされます。
『お前と私のクローンだ。出産を担当した代理母がそれぞれを育てる。いざという時のスペアだ。お前が重大な病に侵された時、臓器を移植できる』
『私はイヤです!』
『病で死んだお前の母親を思い出せ!私はもう失いたくないのだ!わかってくれ…セイラ。共に永遠に生きよう』
王…悲しいけど思考が…。
『セイラ様がお待ちです。こちらへ…エマ殿!』
『よく決心してくれました。この子を連れてヴィクシアを出る事を。』
『逃げる手はずは整っております。お早く』
セイラは自分のクローンを城の外にやることにしたのです。
乳母がアリエスの母、エマだったのですね。
『エマ、もう一度聞きます。この子の母になる覚悟はありますか?』
『ええ、もちろんです。血は繋がっていませんが、代理母としてお腹を痛めて産んだ子。無慈悲な運命と知りながら、ここで育てる事は私にはできません』
だからアリエスだけ愛されてたのか…(号泣)
『姫様。この子にはまだ名前がありません。どうか名付けを』
SEIRA
ARIES
アリエスは逆から読むとセイラになるのです。
「セイラは強く優しく、気高い魂を持つ人だった。
王の器としての価値しかなかったボクは、彼女を守り楽しませる事を密かな使命にした」
その途中で崖から落とされたセイラ。これは誰だ???
前の話だと意識が戻らない、だったのが、本当は死んでしまったんですね……。
実行と葛藤
その後シャルスは投獄されます。
「ただずっと1人で放っておかれた。ただずっと壁だけを見つめて過ごした。自分が何者なのか考え続け、後悔に苛まれ。自分に価値はないと思い知らされた」
『シャルスよ。私にその身を捧げる日が来る前に、世の定め事が変わった。お前は死なねばならぬ』
(ああ…使命を果たせる。ようやくこの命が使える)
『はい。仰せのままに』
本当に嬉しそうな悲しい顔。
「間違いなく、君は王者セイラのクローンだ。赤子の時にヴィクシアの外に逃がされた」
「じゃあ…お母さんは…」
「セイラの侍女だった女性だ。血の繋がった母ではない」
愛のある幼少の記憶。
「お母さん!お母さん!」
アリエスは泣きながら叫びます。愛されてた。
「そもそも、行方が秘密にされていたアリエスがこの班に入れられてるのはなぜだ?」
「おそらく、セイラを葬った一味の仕業だ。エマの行方を突き止めて、アリエスをB5班に入れるように仕向けたんだ。
ゲノム管理法で王女のクローンと発覚すれば、王位継承権が与えられてしまうかもしれない。それを防ぐためにアリエスを殺させようとしたんだ。そうはさせない。アリエスは死なせない。
一度は失ったセイラの命が、目の前にある。ああ…王の感涙にむせぶ姿が目に浮かぶようだ。
アリエスは王女セイラとして復活する!このボクが連れ帰る!」
それも王のためなのか…
カナタが発信機を握りつぶします。
「アリエスはアリエスだ!セイラじゃねえ!このバカ!」
「キミにはわからない…王が…王がどれだけ…」
「王とかうるせえよ!悲しんでんのは自分だろ!王女の死を誰より悲しんだのも!アリエスを見つけて喜んだのも!お前自身だ!
アリエスを連れ帰った後…お前はどうなる?え?どのみち王のクローンであるお前は、捨てられる運命なんじゃねえのか!」
「ボクは…また宇宙に飛んで、一人で死ぬ」
カナタの右ストレート!!
使命と本音
「それがお前の本当の望みか!?友達なら本音を言えこのバカ!
お前がこの旅を楽しそうにしてた理由がわかった。狭い城から出て、広い世界を見て回る事を誰よりも喜んでたんだ」
『ボクの夢が叶ったよ』
「お前は本当は生きたいはずだ!一緒に帰ろう…もっと世界を見るんだ。オレ達だって…自分の住む世界の事すら、何もわかっちゃいなかったんだ!」
「一緒に帰るぞ!シャルス!」
ウルガーが言うの、アツい…。
「クローンは作ったヤツらが罰せられるんだ。王だろうが罪は罪。お前が死ぬ事はない!」
ザックも後押し。
「アタシももう、ママに育てられた自分じゃない。フニとも違う。親も遺伝も関係ないのよ。どういう仲間と出会って、どう生きるかでいくらでも変われるわ」
「もう…どうしようもないんだ」
球体のスイッチは複数あった。これはあかん!
「シャルスは…死ぬつもりだ!」
「ごめんよみんな…ホントは好きさ」
このままほっておくカナタではないですよね。
(あなたはいつも走ってる。まっすぐに。迷わずに。初めて会った…あの時から!)
復活の反重力シューズ!
「来んじゃねえ!ぶっ殺すぞコラ!」
シャルスの元へ行き球体に右手を突っ込む形に。焦ったシャルスが解除ボタンを押すが。
右腕が持っていかれた…。
「体押さえて!今止血する!」
「すまない…!カナタ。すまない」
ここもまたいろいろ伏線回収していく。
「お前…アストラに帰ったら責任取れよ…。オレのそばで…手伝うんだ。
オレは…自分の船を持つ。前に約束したよな」
『そうだな。ボクも…乗れたらいいな。ボクは右腕として働くよ』
「お前は…オレの…右腕だ」
まさに文字通りの右腕。
1話の時にアリエスを連れ帰ったカナタを引き上げたのもシャルスの右腕。

今回OP・ED両方歌流れてびっくりしました。新鮮。このアニメ、無いことが多いので。
そして見事なまでの伏線回収は続きますね。
あれもこれも伏線だったのか!と驚くとともに、涙が止まらない。
シャルスの生い立ち、アリエスの生い立ち。
シャルスの以前の話が半分作り話で実際はもっと悲しいものでした。
カナタのぶれない真っ直ぐさにも泣けます。
皆で帰ろう!