「何やってんですか銀さん！あんな決闘勝手に約束して！」
「決闘じゃねぇケツ闘だ」

「テメェらには分かんねぇ。四六時中ケツ串刺しにされてる俺の気持ちは」

「刀から解放されるためとはいえ相手はあの沖田さん…」

「真選組最強を謳われる天才剣士ですよ。おまけに超のつくドS…一歩間違ってたら殺人鬼になっていた！」

「取り柄といえば顔だけのゴミクズ野郎ですよ！」
「新八、アイツになんか恨みでもあんの？」

「うるせぇ！ウチのSがあんなガキに負けてたまるかぁ！こっちだってな！一歩間違ったらニートのゴミクズ野郎だぞゴルァ！」
「いやそれ一歩たりとも間違ってないないんだけど。ありのままの銀さんなんだけど」
「新八ぃ、どういう事それ？」

「自信をもてぇ！人はみんな一歩間違えばニートだぞゴルァ！」
「持てるかぁ！！」

「そういや最近、総悟の奴も刀に話しかけてたな。もしかしたらあいつも急に辻斬りとか始めちゃったりして」

「なーんてな！だっはっはっは！！」

「あぁ土方さん、すいませんけどコイツバラすのに部屋借りますから」

「えっ…なに？今のなに！？」
「バラすってなに！？今一瞬見えたのなに！？？」

「待て総悟ォ！てめ俺の部屋で何やって」

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!」

「やっと抜けた」
「あきまへんで社長。年寄りはもっと優しゅう扱こうてくれな」

「いやぁ、しかし驚いたな。俺の他にもエクスカリバー持ってる奴がいたなんて。さすが旦那。ツウだね」
「銀さん！これで晴れて鞘のお役御免ですよ！」
「ホンマにありがとう。こんなワシに汚いケツ貸してくれて」

「気にするな。こんな汚いケツでも役に立てて良かった」
「そうアル。こんな汚いケツでよければまた遊びに来いヨ」

「え、エクスカリバー星？」

「そ。ワシはこう見えてもれっきとした天人。エクスカリバー星のクサナギ言いまんねん」
「クサナギさん…」

「わしゃ今でこそ鞘無しの全裸で徘徊しとるが若い頃はそらぁ大層な名刀やったんやで？」
「いやその名前で全裸で徘徊とか止めてもらえますか」

「わしらエクスカリバー星人はな、流動金属帯体つまりどんな形にも変化できる金属の体を持ってるんや。様々な武器に姿を変え、様々な戦の星で活躍してきた傭兵部族やねん」

「かくいうわしも大昔に戦の匂いを嗅ぎつけて地球へ。以来、妻の鞘子と二人それは仲睦まじゅうやっとったんや」
「鞘子って誰！？もしかして鞘は奥さんだったんですか！？」
「ありゃワシにはもったいない鞘やったなぁ～。いつもワシの帰りを温かい笑顔で迎え入れてくれよった…」

「あの頃はわしも若かったからのぅ。一日に何回も出たり入ったりしたもんや」
シャカシャカシャカシャカ
「やめてその動きどういう事なのそういう事なの！？？」

「そんなに仲のいい鞘がいたのになんで今は全裸アルかクサナギメンバー」
「おい！メンバー呼びやめろォ！」
「刀と鞘は一心同体。いわば一人も欠けてはならないS（ﾋﾟｰッ）Pみたいなものじゃないか」
「おいオメェらワザとだろォ！」

「ったく！ホンマに近頃の侍は～。何するか分かったもんやないな！怖いでぇ～」

「普通の刀やったら切れとるで！気ぃつけなあかんよ。刀はキレやすいやつばっかりなんやから。ワシみたいな優しいナマクラ、そうおらへんで」
「す、すみませんでした…」

「まぁまぁ反省しとるんならええんや。おっさんかてな、怒りとうて怒っとる訳やないねん」

「まぁ幸いお互い怪我もなかったし？これで今回の件はお互いバッサリ忘れるとしよ。ほな茶、うまかったで！おおきに！」

「じゃねーだろ！！思いっきり怪我人出てんだろーが！いつまで人のケツにぶっ刺さってんだてめーは！つかテメェ何類だ！？」

「んぬぬぬぬぬなんだこいつ全然抜けねぇ！！」

「あんちゃんムダや！お宅はもうわしとツガイやさかいに。ようやく見つけた鞘や、離さへんでぇ」
「俺の肛門が鞘だって！？」

「二人共落ち着いて！とりあえず落ち着いて」
「落ち着けるわけねーだろ！ケツに刀ぶっ刺さってんだぞ！」
「とにかく座れよオラァ！」
「アァッー！」

「あいだだだだだだ！！！痛い待って！待って！無理無理！椎名桔平になる！アウトレイジの椎名桔平になるぅぅ！！」

「抜けって言ったり抜くなっていったりテメェの視点は○※△☆＃%@&□！！！」
「全員悪人に見える！全員たけしに見えるぅ！！」

「ほぃぃもっと馬力上げろ枝豆このやろバカ野郎この野郎！！」
メキメキｯ

「待ってばかやろこのやろこの野郎！！」
「あああああぁぁぁ！！！」

「よし！このまま朝に向けてジョギングだ○※△☆＃%@&□バカ野郎コマネチ！」
「趣旨変わってるぅ！！」

「てめぇいい加減にしろよ！一体いつまでそこで塞ぎ込んでるつもりだ！さっさと出てこい！」
「いやや！ワシみたいなナマクラに勝てるわけないやないかい！とっくに切れとった嫁との絆も未練立ちきれんナマクラ…！いやただの迷子コンポタージュや！」
「何さりげに美味しい所に収まってんだ納豆味が！」

「自信を持てクサナギ！刀にとって大切なのは切れ味なんかじゃない！」

「その刀に通った一本の芯だ！剣も人間も同じだ。壁にぶつかろうと折れぬ心があれば何度だって叩き上げられる！」

「君の鞘への強い思いは立派な名刀の素養だよ。あとは鍛冶屋に任せておけばいい」

「鉄子はん！わしを叩き上げてくれはる言うんですか！？」

「心配するな。きっと君を立派な名刀にしてみせるから」

「もう誰にも君をナマクラなんて言わせないから」
「頼んます鉄子はん！！」

「いくぞ！！」

カァンッ！