内容をカンタンに説明すると…
- 突然の仲間の死に納得のいかない正崎は、域長選挙を控えた政治家の報復とみて捜査を進める。
- 九字院と半田の協力もあり、正崎は新しく捜査線上に浮上した女性を参考人として事情聴取することに成功する。
- 今回は…自明党幹事長の野丸の口から語られる、「新域構想」の真の目的。検察庁との繋がりも露わになり戸惑う正崎だが、引き続き因幡と仲間の死の真相を追う。
【バビロン 3話】革命【アニメ感想】
正義とは
「新域構想。表向きは経済発展地域という題目だが、実際には市民に発表されていない
もう一つの役目が存在する。君が追っていた因幡医師は全医連の選抜者としてドラッグラグの解消に向けて取り組んでもらっていた。新薬の承認遅延問題は我が国の緊急課題の一つだ。
先端医療の承認が遅れれば患者にとっては致命となりうる。
建設業連盟には建築規制緩和の対向の取りまとめを頼み東京労連合には新労働基準法に関する協力を求めた。
つまり彼らは皆選挙の票田であると同時に新域を作るための実務者だ」
会議の後、野丸直々に説明が始まる。
「あなたは新域で一体何をしようというのですか」
「この日本で出来ないこと全てだ。
新域とは新法の試験的運用を行う特別行政区。いわば国家の実験場だ」
「その計画の為にあなた自身が初代域長に?」
「いや、初代域長は齋開化だ」
この選挙は出来レースになるように水面下で操作されているのだった。
なぜ野丸ではなく齋なのか。
これから新域でやるのは革命。だからこそ若さが必要なのだと。
「あなた達はその計画の為に人の命にまで手をかけたんですか」
「それは断じて違う、正崎よ。文緒と因幡准教授の死に我々は関与しておらん。
考えてみろ。わしはお前の捜査をいつでもやめさせることができた。
わざわざ捜査員を手にかけ疑惑を広げる必要がどこにある。
第一…わしが文緒を見殺しにするはずがなかろう」
「まずは因幡の自殺が我々にとって青天の霹靂だった」
「だから目の届きやすいお前たちに捜査を任せた。
真相を知りたいのは俺等も変わらん。正崎よ、この件を引き続き追ってくれんか?」
「特捜部が本来追うべき組織犯罪に目をつぶって捜査を続けろと。ふざけてる」
「判断はお前に任せる」
新域が正義だとして動いている者たち。
正崎の正義を信じて捜査を続ける
齋開化、当選。
『検事は正義の味方だってことです』
文緒の言葉を思い出す正崎。
新域構想に関しての組織犯罪を立件できないことには納得いかないが文緒を殺した人間は確実にいる。
だから捜査を続ける
いつも思うんですが重要人物との打ち合わせ。外でやらないほうがいいんじゃないですかね。
九字院は因幡医師のやってたことは良いこと、だからわからなくなってきたと。
自殺の線が消えてしまうと。
しかし正崎が思い出すのはあの狂気のFの文字。
「因幡本人をもう少し掘る必要があるな」
「そういや、齋開化ってのはどうでした?一昨日会ったんですよね?」
「…欠点の無い男だった。胡散臭いほどにな」
一昨日あったのは当選明けの発起会パーティ。
『検事さんですか、正義を守るお仕事ですね。新域で推し進める政策は間違いなく人類に恩恵をもたらす正しさを持っています。そう遠くないうちに受け入れられ、歴史は我々の正当性を証明するでしょう。
正崎検事、どうかその時までご助力を』
齋から伸ばされた手。若さと爽やかさしか見えないが…。
文緒の行動パターンを割り出してもらいました。
どうも謎の女の部屋の近くの方まで一度行ってるようですね。
九字院からは因幡のマンション近くの防犯カメラの提供。
女一人が映っています。
「野丸さんは捜査協力してくれるんでしょ?じゃあ次は女じゃないですか」
その件で守永へ
全部同じ、複数ではなく一人。
「齋が失踪?」
「一昨日から連絡がつかなくなった。側近連中も全員揃って消えておる
加えて選挙の極秘資料が全て持ち出された」
「自らの意思での失踪…目的は?」
「検討もつかん。謀反か、逃走か。
正崎、お前も齋の捜索に動いてくれんか。時間がない。
明日には域長就任会見がある」
「新域構想に関わるつもりは毛頭ありません。俺の仕事は文緒の件を追うことです。
選挙工作に使われていた女が因幡と文緒の自殺に関わった可能性が出てきました。
彼女たちを聴取させてください」
二人の女、2枚の写真を守永に見せる
「利害が揃ったな」
「え?」
「この女も齋と一緒に姿をくらましておる」
「くらましてるって…それはどっちですか」
「まぁ無理もないがな。……同じ女だ。
わしも2~3度しか会っておらんがその度に印象が全く違った。
変装…とも違うな。とにかく変わる。別の女になっちまう。
お前が聴取したのもこの女だ」
「そんな…馬鹿な」
「最初から一人しかおらんのだ」
「元々は齋が連れてきた女だった。彼女を使いましょうとな。
この女は男を惑わす。一つの部屋にでも入れてやれば一人残らず虜にしてしまう。
この女が居なければ新域構想は10年遅れただろう。名を…曲世愛という」
ゾクッとしますねこの事実。怖い…。
九字院と半田同席での喫茶店、いやもう貸し切りにして?
なんで重要な話題を公共でやるんですか…。
「半田、お前は齋をどう見る?」
「経歴だけ見ればえらく真っ当な男だよ。行動に一切無駄がない」
「そう、奴は無益なことはしない。つまり域長になったのはなにか必要あってのことだ」
「確かにせっかくのポジションを意味もなく捨てはしないでしょうねぇ」
「探さなくても向こうから動く、と?」
「その時に動けるよう考えうる可能性はすべて洗っておきたい」
九字院は曲世のことを。
「出身地、母校。それくらいです。普通すぎて情報がない。
因幡も文緒さんもこの曲世愛に接触した後に自殺したわけですよね?
そして正崎さんは平松…もとい曲世を聴取した。」
「そうだが?」
「……自殺…したくなりました?」
「!なるわけないだろ」
しかし…奥田事務官のことを思い出し慌てて職場に電話をかける正崎。
新域の本当の姿
緊急生中継に切り替わる
新域庁舎上空からの生中継。
60名ほどが屋上庭園の外周に並んでいます。その中に奥田事務官の姿が。
三人は車で新域へ向かいます。
「集団自殺でもしようってんですかね」
「だがそれにしちゃあ…」
「これから死ぬつもりの人間には見えない」
そんな時、因幡のPC解析が完了したとの知らせが
やばそうなファイルが出てきたと。
「入ってたのは新薬の開発データ。薬品名はニクス。マニュアルや実験データを読む限り
どんな薬かはわかったけど…いや薬じゃないのかなこれは」
「どういうことです?」
「睡眠薬には間違いないんだ。ただ成分のバランスがおかしいというか。とにかく強い。
服用すれば自然と眠りについてそれで二度と目を覚ますことはない」
「は?」
「つまり飲んだら死んでしまうんだよ。すごく簡単に死ねる。なんの苦痛もなく」
電話を終えた後、正崎は二人に伝えます。
「因幡が本当に作っていたものがわかった。……自殺薬だ」
モニターに齋の姿が。普通に就任の挨拶が始まります。
そして「死」という文字だけが映し出され…。
「これまで人類は死を恐れ、可能な限り遠ざけようとしてきました。死んではいけない。
生きられるなら生きなければならない。そう教わり続けそうし続けてきました。
法律が、宗教が、道徳が、死を回避しろと命じ続けてきました。ですが私達はもう既に理解し始めています。
闇雲に生きることの不自然さを。全ての人間が100歳を超えて生きるべきという世界の狂気を。
それは間違いです。それは人類の滅亡につながる暴走なのです。私達はそれを回避するために新しい時代に入るべきです。
それは死の価値を認める時代。正しい判断の元に死を許す時代です。」
嬉しそうに屋上から飛び降りる人たち。
「新域に置ける最初の域法の施行をここに宣言します。
新域は死の権利を認めます」
(ずれていた。オレはずれていた。人は死にたくない。誰だって死にたくない。
そう思っていた。だがもしその価値観が覆ったとしたら、死の魅力に目覚めてしまったとしたら。
ただ純粋に死にたくなったとしたら…。
そう望ませた人間が居る)
変わる女…曲世愛が正崎の見える範囲に居た。またそれは違う印象を持つ姿で。
「ようこそ、新しい世界へ」
しかも性で人を虜にする。
もうただただ背筋が寒くなりました。
死を認める社会、これは本当に賛否両論がわかれてくる話題ですよね。
女の催眠術的ななにかであればこれは望んだ死ではなく…。
あー、もやもやするので早く真相しりたいです。