「これを見てください」

「抱かれたい男ランキング？１位八乙女楽、２位十龍之介、こんなん前回もだろ？」

「５位のところです」

「なんで？」

「オーマイガー！なぜ私じゃないですか？ニッポンのレディめっさ安すぎます！ノーー！」

「ナギ落ち着いて」

「は～わからないもんだな女の子の感覚って。筋肉あるからか？」

「OK、腹筋盛ります」

「じゃあ十龍之介みたいにうちのエロ担当は環になんのか？」

「未成年がエロ担当でいいのかな？」

「お、陸いってみるか？」
「エロ担当？」

「陸、私とエロをかけて勝負です」

「なんだよエロをかけてって」

「そりゃおまえ…」

「こほん」

「あははははは」

「なんで起こしてくんなかったんだよ」
「僕も眠ってしまったんだ。タクシー捕まえよう」

「走った方が速いだろ」

「環くん待って」

「何時から？」

「大丈夫か？荷物もとうか？」

「どうして？」

「俺の方が体力あるし、あんた最近顔色悪いし」

「あはは、平気だよ、大丈夫」

「俺はバカだから、言わなきゃわかんねーから！言ってくれよ！
ヤダとかむかつくとかしんどいとか」

「うん」

「うわ高そうな車…ペカペカだった。見た？壮ちゃん、しんどいか？おぶってやろうか？」

「父さん…」

「大阪だーーーー！」
「みつはとりあえず叫ぶんだな」

「タコ焼き！お好み焼き！串揚げ！ホルモン！食べたいです！」

「全部食べよ！」

「そんなに食べられ…！」

「どうした伊織？」
「ご当地マスコット欲しいですか？」

「別にこんなチープなもの全くほしくないです」

「伊織一口…」

「え？」

「兄さん…」
「俺のもやるから」

「仕方ないですね」

「あつつつつ…伊織！」
「すみません」
「OH本場の漫才ですね」

「MEZZOは仕事終わってから合流か。一緒に飯食う時間あればいいけどな」

「ツアー終わったらレギュラー冠始まります」

「せめてマネージャーがつけられたらいいんですけど万里さんたちも忙しくて…いっそ私が分身できたら…」

「マネージャー無理すんな」

「妹の事知ってるって声かけられたんだ。でもついてったら嘘だった」

「最初からそう言えよ。相変わらず説明べただな」

「OH…それで遅刻でしたか」

「その嘘はちょっときついな。もし天にいが行方不明になってそんなこと言われたらおれ、付いて行っちゃうと思う」

「たま、仕事のある時はそっち優先だ。話が本当だったとしても」
「はい」

「それにたった一人に嫌な事されたからって決めつけるようなこと言うな。
皆が応援してくれたから今の俺たちがいるんだ。わかるな？」

「はい」

「そういう事情なら壮五もわかってくれるんじゃないか？」

「部屋行ったけど出てくれなかった」

「相当怒ってますね」

「こういうのは長引くとまずいぞ」

「俺呼んでくる。環もちゃんと謝る準備しとけよ」
「はい」

「壮五さん、俺です。陸です」

「壮五さん？寝てるのかな？」

「失礼します。壮五さん？」

「壮五さん！」