「私は人間。天使のあなたと結ばれても先に死んでしまう」

「あの人間の少女はそなたの愛を受け入れなかった。それが答えです。
人間と愛を結ぶ唯一の道はそなたが人間となり時の峠を超えること。」

「私はマリー。デイジーは私のおばあちゃんだけど…あなた知り合い？

「私…私はアネモネ…デイジーに会いに来たの…」

「アネモネ！じゃああなたがあの天使…残念だけど…おばあちゃんはもう…」

「おばあちゃんがよく言ってた。いつか天使のような人が来たら食べさせてあげたいって」

「劇どうだった？」

「うん！よかったよ。衣装も似合っててかわいいね」

「そうだ！先生がみゃー姉連れて来いって言ってた」

「え？なんで？やだ。行かない」

（うう…なんだろう…怒られるのかな…）

「このたびは衣装作りをお手伝いいただきありがとうございました。
おかげさまで劇も無事に終わり子供達のいい思い出になりました！
本当にありがとうございました。みゃー姉さん」

「みゃ！？」

「あ…！す…すみません！星野さんがいつもみゃー姉って言ってるからつい…」

「はいはいみんな。さっき言ったようにお姉さんの前に並んで」

「「「「「みゃー姉さん！劇の衣装作るの手伝ってくれてありがとうございました！」」」」

「え…あ…ど…どういたしまして」

「あ…握手してください！」

「はいはい。並んでー。一人１０秒ね。はいそこ割り込まないで」
「松本さん！？」

「松本も服作るの手伝ってくれたんだぞ」
「御挨拶が遅くなってすみません。このたびは本当にありがとうございました」
「いえ…私はみやこさんのお手伝いをしただけですから…」
「お姉さんみゃー姉の友達？」

「親友ってとこかしら」

「みゃーさん救出計画を…ってあれ？みゃーさんは？」

「ちょっとトイレ行くって」

「みんなが探してますよ。お姉さん。
それにしても結構頑張ってましたね。クラスのみんなに囲まれた時すぐ逃げるかと思いました」

「まぁ私も成長してるから」

「結局逃げましたけど」

「そんなに劇見たかったんですか？」

「だって！花ちゃんが主役で天使でひなたや乃愛ちゃんも出てみんな私が手伝った衣装着て舞台に立つんだよ！これは絶対見逃せないよ！」

「お姉さんって普段人見知りでおどおどしてるのに好きな事になると一生懸命というか後先考えないですよね」

「…ごめんね。それでいつも花ちゃんには迷惑かけて…」

「そうですね。反省してください。でも一生懸命なのはいい事だと思いますよ。お姉さんの一生懸命な所は私嫌いじゃないですよ」

（あ…もにょっとする。あの時と同じ…花ちゃんに初めて会った時…胸がもにょっとした。あの時から…いつの間にか…）

「この後家でお疲れ様会やるからみんなおいでって」