内容をカンタンに説明すると…
- 文化祭当日、文芸部は朗読劇の準備に追われていた。先日の三枝とのやり取りを引きずっていた新菜は、泉にちょっかいをかける。
- 泉とのやりとりの中で、新菜は自分の想いに気づいてしまう。一方、和紗は文化祭中に泉に告白する決心を固める。
- 今回は…文化祭後でカップルが増えた校内を横目に下校する百々子は、文化祭での三枝とのやり取りを見てしまったと新菜に打ち明ける。一方、和紗は何もかもが違って見える景色に浮かれていた。
【荒ぶる季節の乙女どもよ。9話】キツネノカミソリ【アニメ感想】
勝ち組負け組
(彼氏ができました。関係性が変わることで緊張しちゃって変な感じになったらどうしようって思ってたけど…
今までと変わらない、居心地いい感じでいられて。こんなに浮かれちゃっていいのかなって思ったりもするけど)
泉と和紗、朝から一緒に登校。楽しそうです。
「だまされましたよね!」
「あんなに男子に対して敵意むき出しだったのに」
「裏ではやることをやっていた…と」
曾根崎さん攻められる。そりゃそうですよね。
「恋なんかで変わるような女!それがこの私!曾根崎り香!」
部長開き直った!!
「あなた方は男子をうがった目で見ることに慣れてしまっている。今ここで私が男子の真実を告げましょう!そう!男子は…バカみたいっていうか…でもバカな子ほどかわいいって言うし。純粋なのよねぇまっすぐで。だからこそ誤解もしやすいけど…」
「これ…のろけられてる?」
「とにかく!私たちは考えを改めなければならないわ。男子は粗野で考えなしの獣ではない。そう…男子だって、私たちと同じ人間なのよ!」
「そうですよね!男子だって私たちと同じようにいろんなこと悩んで、お互いにちょっとでも分かり合う努力をしたら、もっとすてきな世界が待ってるはずで」
「和紗…成長したわね」
「あ…ありがとうございます!」
二人だけ世界が変わってしまったんですね…。
ミロ先生曰く
「曾根崎さんと小野寺さんは勝ってますからね」
「勝ってる?」
「はい。勝っているときは人はある種の真理を見つけた気になっているから優しく寛容になったように見受けられるけど…その実、基本的な周囲への想像力は著しく低下している」
「じゃあ負けていた方が創作活動にはよさそうですね」
「個人的にはそう思いますけど。文学は負けているときに書かれたものの方がハングリーだし圧倒的に力がある」
ああ、ミロ先生やっぱり同じ国語の富多先生好きなんですね。
(少年みたいにほっぺた赤くしちゃってあんな顔…気持ち悪い。
私はミロさんのやれやれって顔が…マウンティングしてるときの苦笑いが…たまに見せる常識ぶった先生っぽい目が…私は…)
須藤さんの立ち位置は
「菅原氏。話があるんだけど、いいかな?」
須藤さん切り込んでいく。
「菅原氏は和紗から泉君を奪ったりとかそういうこと考えてるの?」
「実際はどうであれ、はたから見たらそういう形になるとは思う」
「私…それ認められないよ。
ねえ!友達を失ってまで泉君が欲しい?」
「でも…友達とは…えすいばつできないでしょ?」
友達とはできない…そのことに動揺する須藤。
あれ、これどっちだ?
帰宅中の泉と和紗。
「どうする?うち寄ってく?」
「えっ?」
「あっ…え~っと…いつもよく来てるから言っただけで…その…」
(そうだ。私なんてとんちんかんなこと思ってたんだろ?今までと変わらない居心地のいい感じ。今までと変わらないって、その今まではいつのこと?
だって私、ここ最近は全然おかしかった。あんなことあって…えっちぃこととか意識してないんだよってふりしても、白々しいだけだよね)
(別に和紗とすぐにどうこうしたいわけじゃない。だけど…何もしなかったら、和紗は…ショックだったりするんだろうか)
(ここで隣に座らないのも意識してるみたいだよな)
(何か話さないと。さっきまで何話してたっけ?)
手をつないでみるも…。
(今はソファに座ってるだけだし…なんかじっとりしてきた
俺の汗だよな。和紗…嫌じゃないかな?)
(泉…嫌じゃないかな?こんな手汗かいてる子…ぐしゃぐしゃでびちょびちょ
はっ!何私?今すっごいおじさんみたいなえっちぃこと!)
初々しいなぁ…。
動き出す狐
後日の放課後。
「どう?調子は?」
菅原氏、泉に問います。
「正直戸惑ってる。今のままでいいと思うんだけど。
そうもいかないとこもあるよなって。でも、ずっと一緒にい過ぎてそのあたりのジャッジが自分では…」
「電車に乗りに行かない?」
「相談…乗ってくれるってことじゃないのか?それ」
「おせっかいだった?」
「いや…ふふっ。ありがと!」
そういうこと彼女の友達に相談しちゃ駄目だよ…。
誰にでも屈託ない笑顔を見せる泉。菅原氏困り眉。
文芸部部室にミロ先生と本郷。
「告発本。書いちゃおっかなって」
「今日は君だけ?」
「ええ。私のたくらみにより」
「告発本でもなんでも好きに書けばいい。僕は実際君には手を出し…」
「手出してないからって問題にはなると思いますよ。私が女子高生だと分かっての不適切な発言とか」
「法に問われなければ大した問題じゃない。高校生からの侮蔑のまなざしなんて僕にとってはノーダメージです」
「抱いてください。
一度抱いてくれたら、山岸先生のこときっぱり諦めます」
本郷さん、足震えてる…。
「分かった。7時に学校裏の公園で待っていなさい」
<小さな星に暮らす王子様は庭に咲く1輪のバラが話し相手だった。それで王子様は地上に下りてきた。王子様は庭に咲いていたバラをどこにも存在しない特別な花だと思っていた。
でも地上にはたくさんのバラが咲いていた。庭に咲いていたバラはありふれた花だったことを知り王子様はショックを受ける。そんな王子様の前にキツネが現れる。
キツネは王子様に教える。庭に咲いていたバラはやはりどこにもない、特別な花なのだと。
王子様がバラにささげた時間、そしてバラとつないできた絆、二人が重ねてきた時間が庭のバラを特別な花にしたのだと>
ギャルっ子が部長に頼んで探してもらった児童書。
菅原氏が電車の中で音読をしたのもこの星の王子さまでした。
「自分と和紗みたいだって思ってる?」
「でも…そうだったら、俺にとってのキツネは菅原さんだな」
『新菜。君はキツネだ。ずっと孤独だったキツネは王子様とずっと一緒にいたいと願った。だからこそバラとケンカ別れして苦しむ王子様に助言をしたんだ。
なのに…その助言のせいで王子様は、自分でも無自覚だったバラへの本当の気持ちに気付いてしまった』
真性ロリコンやべぇっす…。
『キツネはそのあとどうなったんですか?』
『別れたきり、置いていかれたきり、詳しく描かれていない
そんなものだよ。選ばれなかった側の物語なんてね』
煽り方が上手いなあ…さすが演出家というべきでしょうか。
その頃7時頃の公園
(どうせ口だけだって…キスの一つでもすればマウントできると思ってる
ミロさんにとって簡単に行動が予測できる面白みのない負け女)
「乗って」
公園のゴミ箱にぱんつ捨てました。何処で脱いだの。
(振られるならせめて最後に面白がらせたいんだ)

青春してるのは和紗と曾根崎。世界が変わってしまったんですね。曾根崎先輩はそもそも反対派のようなところにいたわけですから責められてしまうのは仕方ないですね。
それにしてもほんときれいになったなぁ部長。
菅原氏は泉と付き合いたいというよりえすいばつしたいって感じですか?
負け組がしたたかに動き始めました。
クライマックスも近いですね。