バァンッ！

「言いすぎだぞ、妙ちゃん、猿飛」
（バックバンドの後にバックバンドの二段構え！？）

「すまぬな、大丈夫か？立てるか？」
（まさか…最初のバックバンドはただの布石！）

「奴らを許してやって欲しい。悪気は無いんじゃがちょっと照れ屋でな…」
（一度多々置き落としたファンを自らすくい上げることで…）

「ヌシらと喋りたかったがどう接していいか分からなかったようじゃ。なんせその、わっちらも…」

「あ、握手会なんて…」
「したこと…ないから…」

「ごめんなさい…本当は私たちも…」
「みんなと一緒なの…よかったら私たちの…」

「初めて…もらってくれますか…？」

「おおおおお！！！」

「いやだ～何あの行列ぅ！？」
「アイドルの握手会だってー」

「マジキモくね？」

「アレは！！！バックバンドによる後方奇襲作戦！！」

「握手できたからって何なの？なにか嬉しいの！？彼らは何をそんなに必死になっているの！？」
「バカねお妙！あんな連中よ、女の子の手なんて握ったことあるわけないじゃない！あゴメーン喋ったこともないか」

「バックバンド部隊、辛辣な言葉でファンたちの握手会への意欲をそいでいく！」
「失敬な！喋ったことくらいあるわ！」

「どうせお弁当温めますか？はい、ぐらいでしょ？」
「他にも袋入れなくていいですとかあらぁ！！」

「それ喋ったって言えないから」

「ルール違反だわ！人の行列を邪魔していいと思ってるの！？」

「ほざけ、アイドルのバックで悪さを企むのがバックバンドというものだ」

「こんなところにならんだって何の解決にもならないってのにね～」
「ぐはっ」
「十三階段の前に並んでいるようなものなのにね～」
「ぐああっ」
「死屍累々！次々とGBK48の行列を葬っていく！！」

「結構ですよ。銀河系アイドル特殊部隊か知らないけど腕っぷしで決着をつけたいのならいくらでも付き合いますよ」

「ただ万に一つもあなた達の勝ち目はなくなりますよ」

「この銀河系最強武闘派アイドルバックバンド、ダイヤモンドバキュームが相手じゃね」

「姉上！」

「間に合ったか！」

「あーっと！HDZ48、驚くべき隠し球を持っていた！お通ちゃんにも引けを取らない美女軍団の出現です！！」

「君たちの土俵で勝負を受けてやると言ってるんだ。その綺麗な顔が使い物にならなくなる前に下がれ」

「よくも私たちのPに濡れ衣を着せてくれたわね！坂田Pとねんごろなのはこの私よ！」
「何しに来てんだてめーは」

「どうして事なことになってしまったのか知らんがこれも定め…どんな土俵であれ勝負とあらば負けるつもりはありんせん」

「特訓の成果、見せてやろう」
「てめぇら一体なんの特訓してきたんだ！！」

「あ、あれは…」

「たとえアイドルとして勝つことができなくてもビッチ勝負ならHDZ48は誰にも負けねぇ！」

「あれは…個室トイレだぁー！！」

「魅惑のカーテンに対抗し、あろう事か個室トイレで握手会を行うつもりかぁ！？」

「な、なんて下品な！あんなところで握手なんてファンが喜ぶわけ…」

「トイレってどういうことだよ！」
「まさかあんな所やこんな所をしているところまで見られるんじゃ！？」
「まさか…」
「だってトイレだよ！？」

「おい銀ちゃん、これどういう事アルか？」
「トイレで握手会なんて聞いてないんだけど新ちゃん」
「ちっ違うんです姉上！」
「動揺しているのはファンだけではないようだ！」

「あれだ、お前らも握手会なんて初めて。照れくさくてファンの顔なんてまともに見れんだろ、そこでだ」

「お前らあのトイレの下から個室に入ってもらって便器から手だけを出して待機してもらう。これならどんな恥ずかしいことがあっても平気だろ。ここから先は片っ端から握手していくだけだ。何も見えんが簡単だ。出されたものなんでも握れ。自分の手をペーパーだと思え」

「どんな変態プレイさせるつもりだァ！！！」

「聞いたか今の！！」
「俺あっち行く！！」

「おーっと！？さらにGKBの行列から離脱者が！！坂田P、恐るべきビッチ計画でさらにファンを奪い取った！！」

「こんの糞どもがぁ！！」

「ここからが本番だ、いくぞ」

「てめぇらの本物のビッチの力、見せてやれぇ！！」

「誰がビッチだァ！！！」
「チョベリバ！！！」

「お通ちゃんはこんな奴らに負けないってことだけは信じてるからぁ！！！」

「タカチーン！！」

「……えっマジ？えーっ！そういうことなの？」

「なんか揺れてんだけど」
「タカチン！」

「え？今脱いでなかった？」
「タカチン！！」
クチャックチャッ
「なんか変な音聞こえてんだけど。ナニコレなんの音？」
「タカチン！！！」

「いま完全に全裸だったよね？ちょっとあいつら本当に握手してんの？なにやってんの？」
「タカチン！！！」
「うっおぉふっ！！」
ギシッギシッ
「ねぇちょっとこれ完全に握手じゃないよね！なんか別のことやってるよね！」
「タカチン！！！」

「なにあれなんか飛び出してきたよ！どういう状態なの？お前ら一体何やってんだ！？」
「タカチン！！」

「全身モザイクだったよ！どういう状態なのこれタカチン！？」
「タカチン！！」

「タカチン？」
「タカチン！！」
「タカティン？」
「タカチーン！！」
「タカティーン？」
「タカチーン！！」

「タカチン！！」

「しっかりしろタカチン！何があったんだタカチン！」

「…家に帰ったらエロ本全部燃やす」
「何があったァァァ！！！？」

「いや何があったって完全にナニがあっただろこれ！完全にいかがわしい事やってただろこれ！なんかスッキリしちゃってるもの賢者モード入ってるもの！」