「こいつら全員魔法使いかよ！？すっげー！」

「この世界のどっかに俺に魔法を掛けた奴が居るんだ！よし、早速この広場を血に染めてやるぜ！片っ端から片付けて…」
「人気のない所でちょっとずつやっていくんだよ！」

「煙の名前出せばビビると思ってんのかよ！？自分じゃなんもしねーくせによ！」
「恵比寿逃げろ！」
「てめぇ、二度と煙が出せないようにしてやるぜ！」

「「いじめっ子サンドイッチの出来上がり～！」」

「気にすんな、へなちょこ野郎。アイス食って忘れえちまえ」
「心さん、能井さん、俺を鍛えてください！俺強くなって仇を討ちたいんです！」
「えぇ…」
「やなこっためんどくせぇ」

「まずは例の路地で見た男を捜すか…」
「そういえばこの世界の金ねぇよ、どうすんだタクシー代！？」

「ヤバいな…飛び降りるか」
「いや、そんな必要はねぇ。ここはもうホールじゃねぇんだ」

「口の中の男になんていわれた？」
「お、”お前は違う”…」
「に決まってるよなぁ！」

「これで金払わずに済むぜ」
「良いけど…だれが運転するんだよ？」

「運転手の金と家のカギをゲットしたぞ…」
「お前なぁ～～」

「生首のやつ、生き返ってからずっと何かを話そうとしてるんだが…」

「あ、悪魔。私に何の用だ…？」
「これを、君に…」

「ホールだ」「あいつは」「馬鹿な」「見つけたぞ」「嘘だ！」「ニカイドウは魔法使いだ」「カイマンって呼ぶよ」「俺の名前は――」「栗鼠だ」

「魔法使いの良かれポンチどもめ…」

「カイマン！どこ行ってたんだ！」
「どうしたニカイドウ？」
「あれを見ろ！」

「あなた方のボスに用事があるんだ。彼の居場所を教えてほしい」

「そうかそうか。あの人の居場所ね…それはできんな！煙のクリーナーどもが！」
「なんだバレてたのか…。そもそも俺たちのターゲットはお前らのボスってやつだ。ロクな魔法も使えねぇお前らを殺す気は…」

「皆殺しにし…」
「お前ら、そんなに殺されてぇのかよ！」

「じゃあな」

「あの人は、死んだ…」
「！」

「もう治った。この世にお前を殺せる奴はいないな」
「最後の一匹は袋詰めにしますか先輩！」

「どうなってるんだ一体…！？」

「見せしめのつもりか？誰がこいつらを殺したのか。そもそもこの十字目の連中は何者なのか…」
「栗鼠…」
「？」
「俺の記憶が戻り始めてるのかもしれない…。栗鼠と言う名の男を捜すぞ！」

（私は、またこの世界に戻ってきてしまった。とにかくカイマンの面を元に戻してさっさとずらかりたい。そのためには多少の危険は仕方ないか）

「知ってることを全部話してもらうぞ栗鼠」

「まず、お前を殺した奴に心当たりは？」
「分かんねぇ！俺は十字目のチームに入ったばっかで内部の事はよく知らないんだ」
「殺されたときのことで何か覚えているのは？」
「ははは！そんなん覚えてる分けねーよ！即死だなありゃ」
「このアパートを借りたのはお前か？」
「いや～、見た事もねぇな」
「お前、十字目のボスに会ったことは？」
「あっははは！あるわけねーじゃん！あの人の顔知ってるのは十字目の中でもごく一部なんだぜ！」
「笑うなむかつく」
「お前とホールのトカゲ男との関係は？」
「ホールのトカゲ男…？なんじゃそら」

「いいのか。今仕事しないと後悔するぞ。この煙をできるだけ高く買ってほしい」
「後悔だとぉ？つまらん物だったら逆に鑑定料貰うからな！純度は…高ぇな…。　！！」

「この煙どこで手に入れた！？まさかあんたっ…」
「余計なことは聞くな。いくらになる？」

「これで足りるか！？」
「…まぁいいだろう」
「じゃあこれは頂きますよーーぶへぇ！？」

「な、なにすんだこのアマァ！！」
「この魔法が存在するという証拠を残すわけにはいかない。悪いな」

「悪魔に会いたい。アスを呼んでくれ。これで足りるか？」
「30分だけね」

「ニカイドウ、再び君に会えるとは」

「——なるほど。しかし残念ながら私にも、君の友人に魔法をかけた奴のことは分からないな」
「そうか。アスなら知ってると思ったんだが…。じゃあ栗鼠と言う男は知っているか？」
「それならわかる。栗鼠は現在煙のところにいる」
「厄介な相手だな…。ところで目に十字模様を付けた連中は何者だ？」
「十字目はほとんど魔法を使えない者たちのグループだ。裏で何やらいろいろとやっているらしい。下らん連中さ」

「そいつらとカイマン、何の関係があるんだろう？」
「何を悩む。君の魔法を使うのが一番の近道じゃないか」
「魔法は使わない。何があってもな」
「煙のところに行く気かニカイドウ。煙の所有物を盗むのは簡単にはいかないぞ」
「死ぬかもな」
「なぜカイマンのためにそこまでする？彼を愛しているのか」
「な、ち、ちがうよ。やめてくれ。カイマンは友達だよ。大事な…」
「とにかく煙の屋敷に繋がるドアを出してあげよう。私にできるのはそのくらいだ」

（うぅ～～恥ずかしかったぁ！）

煙「栗鼠、お前はどんな魔法を使うんだ」
栗鼠「さぁ～？そもそも俺、全然煙出せねぇのよ！」

煙「よかろう。では貴様の友達に話してもらおうか」
藤田「お友達でーす」
栗鼠「なっ…。あんれ～宮本さんじゃん！どうしたんすかそんなところに入っちゃってぇ。あははは！」
煙「こいつ…」

「ボス大変です！何者かが屋敷内に侵入しこの部屋に向かっています！」

能井「お前、気に入ったぞ！たっぷり楽しもうぜ！」

「遅ぇなニカイドウ。道にでも迷ってんのかな～？あいつけっこう間抜けだからなぁ～」