「あーあーあーあーあー」

「はい、OKです」

「すごいですね、桜庭さん」

「なかなかやるじゃねーか」

「……………」

シーン…

「柏木さん？」
「あ、はい。」

「あーあーあーあーあー！！！！！！」

「ど、どうでしょうか」

「もう少し練習が必要ですね」

「あー…」
「はぁ…」

「翼、声は出てる！これからこれから」
「はい…」

「音を合わせる気はあるのか？」

「おい、桜庭！もっとこう…言い方ってもんがあるだろ」
「いいんです、天道さん」

「事実を言ったまでだ」

「こいつ～～～～」

きゃー（歓声）

「気合い入れて行こうぜ！」
「「「よし！」」」

「うぃあーーーーー！」
「「「さいこーーーーーー！！！！！」」」

「行ってくるぜ、プロデューサー！」

（湧き上がる歓声）

（たくさんの光を浴びて）

（その日俺たちは…）

「しつれいしまーす」

「すいません、この荷物なんですけど…」

「お、お客様でしたか！」

「今インターフォン壊れてて…何か御用でしょうか？」

「こほん、私、天道と申しますが…この契約書について…」

「ああ、新人アイドルの方ですね！少々お待ちください。プロデューサーさーん！」

「ちょ…！」

「だからあそこのターンはだなぁ…」
「君がずれているだけだろ」
「まぁまぁ僕もだいぶずれてましたし」

「まだやってんのか」

「仲いいよねあの三人」
「そうだな」

（ガチャ

「どうぞお入りください」
「はやくはやく」

「なんだ？…お？」

「みなさんに新しく加入する新人アイドルの方々をご紹介します」

「「「「「「よろしくおねがいします！」」」」」」」

「ではこれからユニットとして三人で頑張っていきましょう」

「……へ？」
「「「ユニット？」」」

「はい、リーダー天道さんのおっしゃっていた通り三人はいいチームになれると僕も確信しました。ユニット名も考えてきたんです。」

「名付けてドラマチックスターズ！いかがでしょうか」
「「おお」」

「ユニットなんて聞いてない。だがそれ以上にいつから君がリーダーになったんだ」
「おまえなぁ」
「…まぁまぁ」

「ユニット結成おめでとう！」

「社長！今日はスカウトで終日外出では？」

「私は今猛烈に感動している！わが315プロダクション第一号ユニットドラマチックパッションスターズ！
君たちの活躍を期待しているぞ」

「いやあの社長…」

「ではまた会おう！ボーイズビーパッション！！」

「…ドラマチックスターズです…」